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バイク事故の慰謝料相場|計算方法から増額のポイントまで解説

更新日: / 公開日:
バイク事故の慰謝料は、治療期間や後遺障害の有無などによって決まります(c)Getty Images
バイク事故の被害者は、加害者側に対して慰謝料などの損害賠償を請求できます。 特に被害者に後遺症が残ったり、死亡したりした場合には、高額の慰謝料を得られる可能性が高いです。弁護士のサポートを受けながら、適正額の慰謝料を請求しましょう。 バイク事故の慰謝料の種類と相場、計算方法、請求時の注意点について弁護士が詳しく解説します。

目 次

1. バイク事故の慰謝料とは?

1-1. バイク事故の慰謝料の種類

1-2. バイク事故の慰謝料の算定基準

1-3. バイク事故の死亡重傷率は高い|慰謝料も高額となる傾向にある

2. バイク事故の慰謝料の相場は?

2-1. 軽傷(むちうちなど)の入通院慰謝料|50万~120万円程度

2-2. 重傷(骨折など)の入通院慰謝料|70万~300万円程度

2-3. 後遺障害慰謝料|110万~2800万円程度

2-4. 死亡慰謝料|2000万~2800万円程度

3. バイク事故の慰謝料の計算方法|自賠責保険基準と弁護士基準の比較

3-1. バイク事故の入通院慰謝料の計算方法

3-2. バイク事故の後遺障害慰謝料の計算方法

3-3. バイク事故の死亡慰謝料の計算方法

4. バイク事故の慰謝料額には「過失割合」が影響する

4-1. 過失割合とは

4-2. 被害者側に過失があると、慰謝料が減額される

4-3. 【事故類型別】主なバイク事故の基本過失割合

4-4. バイク側の過失割合が高くなりやすいケース

5. バイク事故で慰謝料以外に受け取れるお金は?

5-1. 積極損害|治療費やバイクの修理代など

5-2. 消極損害|休業損害や逸失利益など

6. バイク事故の慰謝料を受け取るまでの流れ

6-1. 事故直後の対応|警察官への報告や証拠の確保など

6-2. 医療機関の受診・けがの治療

6-3. 後遺障害等級認定の申請

6-4. 加害者側との示談交渉

6-5. 交通事故ADR・訴訟

6-6. 慰謝料の支払い

7. バイク事故の慰謝料請求に当たって注意すべきこと

7-1. 事故後なるべく早く治療を始める

7-2. 自分の判断で通院を止めない

7-3. 保険会社から治療費の打ち切りを提案されても、すぐには応じない

7-4. 保険会社が提示する慰謝料の額をうのみにしない

7-5. 慰謝料請求には時効がある

8. バイク事故の慰謝料請求を弁護士に依頼するメリット

9. バイク事故の慰謝料に関してよくある質問

10. まとめ バイク事故の慰謝料は弁護士に請求を依頼すると、適正額を得やすい

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1. バイク事故の慰謝料とは?

「慰謝料」とは、肉体的・精神的苦痛に対する賠償金です。バイク事故の被害者は、加害者に対して慰謝料を請求できます

1-1. バイク事故の慰謝料の種類

バイク事故の慰謝料は、「入通院慰謝料」「後遺障害慰謝料」「死亡慰謝料」の3種類です。

【入通院慰謝料】
交通事故でけがをし、入院や通院を強いられたことによる肉体的・精神的苦痛の賠償金

【後遺障害慰謝料】
交通事故によるけがが完治せず、後遺症が残ったことによる肉体的・精神的苦痛の賠償金

【死亡慰謝料】
交通事故の被害者が死亡したことによる、本人の肉体的・精神的苦痛および遺族の精神的苦痛の賠償金

交通事故によるけがを治療するために入院や通院をした人は、入通院慰謝料を請求できます。それに加えて、後遺症が残った場合は後遺障害慰謝料、死亡した場合は死亡慰謝料も請求可能です。

1-2. バイク事故の慰謝料の算定基準

バイク事故の慰謝料の算定基準には、「自賠責保険基準」「任意保険基準」「弁護士基準(裁判所基準)」の3種類があります。

  • 自賠責保険基準:最低限の補償基準。3つの基準の中で最も低額となる

  • 任意保険基準:任意保険会社が独自に定める基準。金額は自賠責保険基準より高いが、裁判所基準より低い

  • 弁護士基準(裁判所基準):過去の裁判例に基づく基準。3つの基準の中で最も高額になる

適正額の慰謝料を得るためには、弁護士基準によって請求する必要があります

交通事故の慰謝料の3つの算定基準。弁護士基準が被害者にとって最も有利
交通事故の慰謝料の3つの算定基準。弁護士基準が被害者にとって最も有利

1-3. バイク事故の死亡重傷率は高い|慰謝料も高額となる傾向にある

バイク(自動二輪車)の運転者は、自動車(四輪車)と異なり外部に露出しているので、交通事故が起こった際には死亡、または重傷を負うリスクが高いです。たとえば、腕や足が車両に巻き込まれて骨折などの重傷を負ったり、頭部を強打して脳に深刻なダメージを負ったりするリスクは、自動車よりもバイクの方が高いと言えるでしょう。

被害者が死亡、または重傷を負ったケースでは、加害者に請求できる慰謝料は高額となります。弁護士のサポートを受けながら、適正額の慰謝料を請求しましょう。

2. バイク事故の慰謝料の相場は?

バイク事故の慰謝料の金額について、一般的な相場(目安)を紹介します。いずれも弁護士基準を用いた場合の金額です。

2-1. 軽傷(むちうちなど)の入通院慰謝料|50万~120万円程度

むちうちなどの軽傷を負った際の入通院慰謝料は、「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(通称:赤い本)の別表Ⅱを用いて計算するのが一般的です。別表Ⅱの一部を抜粋します。

 

入院なし

入院1カ月

通院1カ月

19万円

52万円

通院2カ月

36万円

69万円

通院3カ月

53万円

83万円

通院4カ月

67万円

95万円

通院5カ月

79万円

105万円

通院6カ月

89万円

113万円

よほど軽傷の場合を除き、少なくとも3カ月程度は加療を要するケースが多いです。そのため、軽傷時の入通院慰謝料は50万円から120万円程度が目安となります。

2-2. 重傷(骨折など)の入通院慰謝料|70万~300万円程度

骨折などの重傷を負った際の入通院慰謝料は、「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(通称:赤い本)の別表Ⅰを用いて計算するのが一般的です。別表Ⅰの一部を抜粋します。

 

入院なし

入院1カ月

入院2カ月

入院3カ月

通院1カ月

28万円

77万円

122万円

162万円

通院2カ月

52万円

98万円

139万円

177万円

通院3カ月

73万円

115万円

154万円

188万円

通院4カ月

90万円

130万円

165万円

196万円

通院5カ月

105万円

141万円

173万円

204万円

通院6カ月

116万円

149万円

181万円

211万円

重傷の場合は、上記の表の範囲を超えて通院期間や入院期間が長引くケースも多く、その場合は入通院慰謝料もさらに高額となります。重傷時の入通院慰謝料は70万円から300万円程度が目安です。

2-3. 後遺障害慰謝料|110万~2800万円程度

後遺症が残った場合に請求できる後遺障害慰謝料の額は、具体的な症状や部位に応じて認定される後遺障害等級によって、以下のとおり目安が決まっています。

後遺障害等級

後遺障害慰謝料

後遺障害等級

後遺障害慰謝料

1級(要介護含む)

2,800万円

8級

830万円

2級(要介護含む)

2,370万円

9級

690万円

3級

1,990万円

10級

550万円

4級

1,670万円

11級

420万円

5級

1,400万円

12級

290万円

6級

1,180万円

13級

180万円

7級

1,000万円

14級

110万円

参考:後遺障害等級表|国土交通省

https://www.mlit.go.jp/jidosha/jibaiseki/common/data/toukyu.pdf

2-4. 死亡慰謝料|2000万~2800万円程度

被害者が死亡したときに請求できる死亡慰謝料は、被害者の家庭内での立場に応じて、以下のとおり目安が決まっています。

被害者の家庭内における立場

死亡慰謝料

(本人と遺族の合計)

一家の支柱

2,800万円

母親・配偶者

2,500万円

その他

2,000万円~2,500万円

3. バイク事故の慰謝料の計算方法|自賠責保険基準と弁護士基準の比較

バイク事故について適正額の慰謝料を得るには、弁護士基準を用いて請求することが大切です。その他の基準を用いると、慰謝料の額が少なくなってしまいます

ここからは、自賠責保険基準と弁護士基準による慰謝料の金額を、具体例を用いて計算します。

3-1. バイク事故の入通院慰謝料の計算方法

たとえば、入院ゼロ・通院6カ月で、1カ月当たりの実通院日数が10日(計60日)である場合、自賠責保険基準および弁護士基準による入通院慰謝料の額は以下のように計算します。

【自賠責保険基準】
自賠責保険基準では、入通院慰謝料は以下の式によって計算します。

入通院慰謝料=4300円×対象日数
※対象日数は、以下のいずれか短い方
(a)実際の入通院日数×2
(b)総治療期間(治療開始日から完治または症状固定の日まで)

上記の事例では、(b)6カ月=180日よりも(a)60日×2=120日のほうが短いため、対象期間は120日となります。したがって、自賠責保険基準における入通院慰謝料額は「4300円×120日=51万6000円」です。

【弁護士基準】
弁護士基準では前述のとおり「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(通称:赤い本)の別表Ⅰまたは別表Ⅱを用います。

【別表Ⅰ(重傷用)】

交通事故における入通院慰謝料(弁護士基準)の表。重傷の場合
交通事故における入通院慰謝料(弁護士基準)の表。重傷の場合

【別表Ⅱ(軽傷用)】

交通事故における入通院慰謝料(弁護士基準)の表。軽傷の場合
交通事故における入通院慰謝料(弁護士基準)の表。軽傷の場合

表の見方を説明します。上記の例で軽傷だった場合は、別表Ⅱ(軽傷用)の早見表の「入院期間0カ月」と「通院期間6カ月」が交差するマスを見ます。マスの数字が「89」となっているので、入通院慰謝料額は89万円となります。重傷の場合は116万円です。

入院せずに1~6カ月間にわたり通院し、1カ月当たりの実通院日数が10日である場合につき、通院期間1カ月から6カ月までの自賠責保険基準および弁護士基準による入通院慰謝料額を下表にまとめました。

通院期間

自賠責保険基準

弁護士基準(軽傷/重傷)

1カ月(実通院日数10日)

8万6000円

19万円/28万円

2カ月(実通院日数20日)

17万2000円

36万円/52万円

3カ月(実通院日数30日)

25万8000円

53万円/73万円

4カ月(実通院日数40日)

34万4000円

67万円/90万円

5カ月(実通院日数50日)

43万円

79万円/105万円

6カ月(実通院日数60日)

51万6000円

89万円/116万円

上記の表では、弁護士基準による入通院慰謝料の額は、自賠責保険基準の1.7倍から3.3倍程度となっています。

3-2. バイク事故の後遺障害慰謝料の計算方法

後遺障害慰謝料の額は、自賠責保険基準と弁護士基準のどちらでも、後遺症の症状や部位などに応じて認定される後遺障害等級によって決まります。具体的な金額は、以下のとおりです。

後遺障害等級

自賠責保険基準

弁護士基準

1級(要介護含む)

1,150万円

2,800万円

2級(要介護含む)

998万円

2,370万円

3級

861万円

1,990万円

4級

737万円

1,670万円

5級

618万円

1,400万円

6級

512万円

1,180万円

7級

419万円

1,000万円

8級

331万円

830万円

9級

249万円

690万円

10級

190万円

550万円

11級

136万円

420万円

12級

94万円

290万円

13級

57万円

180万円

14級

32万円

110万円

弁護士基準による後遺障害慰謝料の額は、自賠責保険基準の2.2~3.4倍程度となっています。

3-3. バイク事故の死亡慰謝料の計算方法

【自賠責保険基準】
自賠責保険基準では、請求権者(=被害者の父母・配偶者・子)の数および被扶養者(=被害者に扶養されていた人)の有無によって死亡慰謝料の額が決まります。

本人の死亡慰謝料

400万円

遺族の死亡慰謝料

請求権者の数に応じて以下の金額

1人:550万円
2人:650万円
3人:750万円

※被扶養者がいる場合は、

上記の額に200万円を加算します。

【弁護士基準】
これに対して弁護士基準では、被害者の家庭内での立場に応じて、死亡慰謝料の目安額が決まります。

被害者の家庭内における立場

死亡慰謝料(本人と遺族の合計)

一家の支柱

2,800万円

母親・配偶者

2,500万円

その他

2,000万円~2,500万円

たとえば、世帯収入の大半を稼いでいる一家の支柱である人がバイク事故で亡くなり、その人は配偶者と子ども2人(計3人)を扶養していたとします。

自賠責保険基準による死亡慰謝料の額は、本人分400万円・遺族分950万円の合計1350万円です。これに対して、弁護士基準による死亡慰謝料の額は2800万円で、自賠責保険基準の2倍以上となります。

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4. バイク事故の慰謝料額には「過失割合」が影響する

バイク事故の被害者が請求できる慰謝料は、過失割合に応じて減額されることがあります。

4-1. 過失割合とは

「過失割合」とは、交通事故の当事者間における責任の割合です。たとえば追突事故の場合、基本的には追突した側にすべての責任があるので、過失割合は「10対0」となります。

これに対して、信号機のない交差点における交通事故などでは、双方に過失が認められることが多いです。この場合、事故の状況に応じて各当事者の責任の程度を評価し、過失割合を「9対1」「8対2」「7対3」などと定めます

4-2. 被害者側に過失があると、慰謝料が減額される

被害者側にも過失がある場合は、慰謝料を含む損害賠償が過失割合に応じて減額されます。

たとえば、過失割合が「加害者8:被害者2」の事故で、客観的な入通院慰謝料の額が200万円であるとします。この場合、入通院慰謝料は2割減額されるため、加害者側に対して160万円しか請求できません

入通院慰謝料と同様に、後遺障害慰謝料や死亡慰謝料も過失割合に応じて減額されることがあります。

4-3. 【事故類型別】主なバイク事故の基本過失割合

バイク事故のよくある3つのパターンについて、基本過失割合を紹介します。

バイク(二輪車)と自動車(四輪車)の事故では、弱い立場にあるバイク側の過失割合が軽減される傾向にあります。ただし、専らバイク側に責任がある場合(信号無視など)はこの限りではありません。

【信号機のない交差点での事故】
信号機のない交差点で、道幅などの条件が同じ場合の事故の基本過失割合は下表のとおりです。左方車とは、相手の車から見て左側から進行してくる車のことです。右方車はその逆です。信号機のない交差点では左方車が優先されるため、右方車の過失が重く評価されます。

 

左方車の過失

右方車の過失

左方車がバイク、右方車が自動車

30%

70%

左方車が自動車、右方車がバイク

50%

50%

左方車・右方車ともバイク

40%

60%

【信号機のある交差点での直進車同士の事故】
信号機のある交差点で直進車同士が衝突した事故について、一方が青信号、もう一方が赤信号の場合の基本過失割合は下表のとおりです。

 

青信号側の過失

赤信号側の過失

青信号側がバイク、赤信号側が自動車

0%

100%

青信号側が自動車、赤信号側がバイク

0%

100%

青信号側・赤信号側ともバイク

0%

100%

【信号機のある交差点での直進車と右折車の事故】
信号機のある交差点で直進車と右折車が衝突した事故について、双方とも青信号の場合の基本過失割合は下表のとおりです。

 

直進車の過失

右折車の過失

直進車がバイク、右折車が自動車

15%

85%

直進車が自動車、右折車がバイク

20%

80%

直進車・右折車ともバイク

30%

70%

4-4. バイク側の過失割合が高くなりやすいケース

事故類型に応じた基本過失割合とは別に、細かい事情が修正要素として加味されることがあります。たとえば以下のようなケースでは、バイク側の過失割合が高くなりやすいのでご注意ください。

  • バイク側が速度違反をしていた

  • バイク側に脇見運転などの著しい前方不注視が認められた

  • バイク側が直近右折、早回り右折または大回り右折をした

  • すでに右折の状態の相手方車両に、直進するバイクが衝突した

  • 渋滞時の交差点など、進入すべきでない場面でバイク側が進入した

  • バイク側がきわめて危険な体勢で走行していた

  • バイク側が無免許運転だった

  • バイクの運転者が飲酒をしていた

これらの修正要素は、主にドライブレコーダーや防犯カメラの映像などの客観的な証拠に基づいて認定されます。もし心当たりのない修正要素を主張されたら、これらの客観的な証拠を示しながら反論しましょう

5. バイク事故で慰謝料以外に受け取れるお金は?

バイク事故の被害者は、慰謝料以外にも「積極損害」や「消極損害」の賠償を請求できます。弁護士のサポートを受けながら、受けた損害を漏れなくリストアップして請求しましょう。

5-1. 積極損害|治療費やバイクの修理代など

「積極損害」とは、交通事故が発生したために支出せざるを得なくなった費用です。たとえば、以下の損害などが積極損害に当たります。

  • 治療費

  • 通院交通費

  • 装具、器具の購入費

  • 将来の介護費用

  • 入院雑費

  • 葬儀費用

  • バイクの修理費、買替費用

5-2. 消極損害|休業損害や逸失利益など

「消極損害」とは、交通事故によって将来得られなくなった収入です。具体的には、以下の項目などが消極損害に当たります。

  • 休業損害

  • 後遺障害逸失利益

  • 死亡逸失利益

休業損害とは、事故によるけがの治療や療養のために仕事を休んだ場合の減収による損害です。逸失利益とは、事故で死亡したり後遺症が残ったりしたことにより、労働能力が喪失したことによる損害です。

6. バイク事故の慰謝料を受け取るまでの流れ

バイク事故の被害者が、加害者側から慰謝料を受け取るまでの流れを紹介します。

バイク事故が発生した際の慰謝料受け取りまでの流れを図解。通院と示談交渉が重要
バイク事故が発生した際の慰謝料受け取りまでの流れを図解。通院と示談交渉が重要

6-1. 事故直後の対応|警察官への報告や証拠の確保など

バイク事故が発生したら、できる限り現場で以下の対応を行いましょう。もっとも、自分が大けがをして動けない場合は無理をしなくて構いません。

  • 自分以外の負傷者を救護する

  • バイクを道路脇に移動するなど、危険防止の措置を講じる

  • 警察官を呼び、事故の状況を報告する

また損害賠償請求に備えて、事故現場や車両の写真の撮影や目撃者の確保など、事故に関する証拠を確保することが望ましいです。

6-2. 医療機関の受診・けがの治療

事故直後の対応が済んだら、速やかに医療機関を受診しましょう。自分では大したことないと感じていても、見えないところでけがをしている可能性もあります。念のため医療機関を受診しましょう。事故直後から医師の診察を受けることが、けがの完治や適正額の損害賠償の獲得に繋がります

けがをしているときは、医師の指示に従って入院や通院をしましょう。自分の判断で通院を止めてはいけません。後遺症のリスクが高まるほか、十分な損害賠償を受けられなくなるおそれがあります。

医師から完治または症状固定(=これ以上治療を続けても症状が改善しない状態)の診断を受けるまでは、治療を続けることが大切です。

6-3. 後遺障害等級認定の申請

けがが完治せずに後遺症が残り、医師から症状固定の診断を受けたときは、後遺障害等級の認定を申請しましょう。後遺障害等級の認定を受ければ、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求できるようになります

後遺障害等級認定の申請方法は、加害者側の任意保険会社に任せる「事前認定」と、被害者自ら申請する「被害者請求」の2通りです。納得できる形で申請を行うためには、被害者請求をおすすめします。被害者請求には手間がかかりますが、弁護士のサポートを受ければスムーズに申請を行えます。

6-4. 加害者側との示談交渉

けがが完治した場合は準備が整った段階で、後遺症が残った場合は後遺障害等級の認定を受けてから、加害者側との示談交渉を始めましょう。

加害者が任意保険に加入していれば、保険会社との間で示談交渉を行います。加入していなければ、加害者本人との間で示談交渉を行います。

特に保険会社は、任意保険基準を用いて計算した示談金額を提示してきます。被害者としては、提示された金額をうのみにせず、弁護士基準によって計算した額を支払うよう求めましょう。弁護士基準での支払いを求めて交渉する場合は、弁護士に依頼することをおすすめします

6-5. 交通事故ADR・訴訟

示談交渉がまとまらない場合は、交通事故ADRや訴訟によって解決を図ります。

【交通事故ADR】
裁判所以外の第三者機関が運営する、交通事故に関する紛争解決手続きです。交通事故紛争処理センターや日弁連交通事故相談センターが運営しています。弁護士などの有識者のサポートにより、柔軟な解決を図ります。原則として、保険会社に対する請求についてのみ利用可能です。

【訴訟】
裁判所で行われる紛争解決手続きです。最終的には判決によって、強制的に解決の結論が示されます。ただし、途中で和解が成立することもあります。

交通事故ADRや訴訟の手続きは複雑で、慎重な対応が求められます。納得できる解決を得るためには、弁護士のサポートを受けましょう

6-6. 慰謝料の支払い

示談交渉・ADR・訴訟などの結果が確定したら、その内容に従って、加害者側から慰謝料の支払いを受けます。

相手の保険会社からは速やかな支払いが期待できますが、加害者本人が支払う場合(無保険など)は慰謝料の支払いを怠ることも想定されます。なかなか慰謝料が支払われないときは、裁判所に対する強制執行の申立ても検討しましょう。弁護士に相談すれば、強制執行についてもサポートを受けられます。

7. バイク事故の慰謝料請求に当たって注意すべきこと

バイク事故の被害者が適正額の慰謝料を獲得するためには、以下のポイントに注意しながら準備や対応を行いましょう。

7-1. 事故後なるべく早く治療を始める

医療機関を受診するタイミングが遅れると、事故とけがや後遺症の間の因果関係が認められにくくなるなど、慰謝料請求に支障が生じます。バイク事故に巻き込まれたら、その後なるべく当日に医療機関を受診し、治療を始めることが大切です。

7-2. 自分の判断で通院を止めない

仕事などが忙しいとしても、自分だけの判断で通院を止めてはいけません。通院日数が少なくなると入通院慰謝料が減額されるうえに、事故と後遺症の間の因果関係が認められにくくなり、後遺障害等級認定や後遺障害慰謝料の請求にも悪影響が及びます。

完治または症状固定の診断を受けるまでは、医師の指示に従って通院を続けましょう

7-3. 保険会社から治療費の打ち切りを提案されても、すぐには応じない

加害者側の保険会社は、まだ治療が続いている段階でも、治療費の打ち切りを提案してくることがあります。しかし被害者は、医師から完治または症状固定の診断を受けるまで、保険会社に治療費を支払ってもらう権利があります。

保険会社が治療費の打ち切りを主張してきたら、すぐに応じることなく持ち帰り、弁護士や医師に相談しましょう

7-4. 保険会社が提示する慰謝料の額をうのみにしない

保険会社が提示する慰謝料の額は、独自の任意保険基準によるものです。被害者の客観的な損害額には遠く及びません。

適正額の慰謝料を受け取るためには、客観的な損害額を算定できる「弁護士基準」によって計算した金額を請求する必要があります。弁護士のサポートを受けながら、弁護士基準による計算結果を示しつつ示談金の増額を求めましょう。

7-5. 慰謝料請求には時効がある

慰謝料を含む交通事故の損害賠償請求権は、以下の期間が経過すると時効によって消滅し、行使できなくなってしまいます。

 

時効期間

人身損害

(けが、後遺症、死亡)

以下のいずれか早く経過する期間

①損害および加害者を知った時から5年
②不法行為の時から20年

※①「損害を知った時」とは、けがについては診断時、

後遺症については症状固定時、死亡については死亡時を指します。

物的損害

(バイクの破損など)

以下のいずれか早く経過する期間

①損害および加害者を知った時から3年
②不法行為の時から20年

時効完成を阻止するためには、時効期間が経過する前に、内容証明郵便の送付や訴訟の提起などを行う必要があります。速やかに弁護士へ相談して、これらの対応を行いましょう

8. バイク事故の慰謝料請求を弁護士に依頼するメリット

弁護士は、バイク事故の被害者からの相談を受け付けています。

慰謝料を増額したいなら、弁護士のサポートを受けましょう。弁護士基準による適正額の慰謝料を、法的根拠に基づいて加害者側に請求してもらえます。慰謝料以外の損害賠償についても漏れなく請求してもらえるので、保険会社の当初提示額から大幅な増額が期待できます。自分で保険会社と交渉する場合に比べて、労力やストレスが軽減される点も大きなメリットです。

弁護士は裁判例に基づく弁護士基準で交渉するので、賠償額の増加を期待できる
弁護士は裁判例に基づく弁護士基準で交渉するので、賠償額の増加を期待できる

弁護士に依頼する際には原則として費用がかかりますが、自動車保険や火災保険などに付いている弁護士費用特約を使えば、自己負担ゼロまたは少額の負担で依頼できます。加入している保険の内容を確認したうえで、早い段階で弁護士にご相談ください。

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9. バイク事故の慰謝料に関してよくある質問

Q. バイク事故は自動車事故よりも慰謝料が高くなる?

交通事故の慰謝料額は、入院や通院の期間、後遺症の症状や部位などによって決まります。また被害者が死亡した場合は、慰謝料はきわめて高額になります。バイク事故は自動車事故に比べて死亡・重傷のリスクが高いため、その分慰謝料も高額になりやすいと考えられます。

Q. バイク事故に遭ったら、けががなくても慰謝料を請求できる?

けがをしていない場合は、特段の事情がある場合を除いて慰謝料は請求できません。物損事故として扱われ、バイクの修理代の補償などがメインになります。

Q. バイク事故で骨折して会社を休んだ場合、慰謝料のほかにもらえるお金は?

治療費や通院交通費、休業損害、バイクの修理代などを請求できます。入院した場合は入院雑費、後遺症が残った場合は逸失利益も請求可能です。

10. まとめ バイク事故の慰謝料は弁護士に請求を依頼すると、適正額を得やすい

バイク事故は死亡・重傷のリスクが高く、被害者や遺族は高額の慰謝料を請求できる可能性があります。

加害者側の保険会社の提示額は、被害者が本来受け取るべき金額よりも大幅に低いケースが多いです。弁護士のサポートを受けながら増額を求め、適正額の慰謝料の獲得を目指しましょう。

弁護士に依頼すれば、慰謝料を含む賠償金の増額が望めるほか、相手の保険会社からの治療費の打ち切りや示談交渉、裁判手続きにも対応してもらえます。バイク事故に遭ったら、早い段階で弁護士に相談することが大切です。

(記事は2026年2月1日時点の情報に基づいています)

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この記事を書いた人

阿部由羅(弁護士)

阿部由羅(弁護士)

ゆら総合法律事務所 代表弁護士
西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。交通事故案件のほか、離婚・相続・債務整理案件や、ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務などを得意とする。埼玉弁護士会所属。登録番号54491。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
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