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追突事故の慰謝料の相場はいくら? 計算方法や損しないポイントを解説

更新日: / 公開日:
追突事故の被害に遭った場合に受け取れる慰謝料の相場は、いくらなのでしょうか (c)Getty Images
交通事故に遭った場合、慰謝料などに関して相手と交渉する際は、自身が加入している任意保険会社に示談を代行してもらうケースがよくあります。 ただし、追突事故のように自分に過失(不注意やミスなどの落ち度)のない事故では、弁護士法により自身の保険会社に示談代行をしてもらうことができません。そのため、被害者本人が直接相手の保険会社と交渉せざるを得ず、慰謝料額に不安や不満を抱えることも少なくありません。 追突事故に遭った際に適正な額の損害賠償を受けるためには、弁護士に依頼して示談を代行してもらう選択が有効です。弁護士に依頼すれば、慰謝料額が最も高くなる「弁護士基準」で加害者側と交渉できます。 追突事故の慰謝料の種類や相場、計算方法や損をしないための注意点などについて、弁護士がわかりやすく解説します。

目 次

1. 追突事故でむちうちに! 慰謝料はいくらもらえる? 種類と相場

1-1. 入通院慰謝料|軽傷の場合は19万円程度~、重傷の場合は28万円程度~

1-2. 後遺障害慰謝料|110万円~

1-3. 死亡慰謝料|2000万円~2800万円程度

1-4. 近親者に対する慰謝料|数十万円~数百万円程度

2. 追突事故の慰謝料の計算方法

2-1. 慰謝料に関する3つの算定基準

2-2. 入通院慰謝料の計算方法

2-3. 後遺障害慰謝料の計算方法

2-4. 死亡慰謝料の計算方法

3. 追突事故の慰謝料請求に成功した事例

4. 追突事故の慰謝料請求に関する注意点|損をしないためのポイントは?

4-1. けがなしの物損事故では、原則として慰謝料を請求できない

4-2. 痛みがなくてもすぐに整形外科を受診する

4-3. 医師の指示に従って通院を続ける

4-4. 治療費の打ち切りを提案されても、すぐには応じない

4-5. 保険会社の提示額をうのみにしない

4-6. 過失割合が10対0だと、保険会社に示談交渉を代行してもらえない

5. 追突事故の慰謝料を請求するまでの流れ

5-1. 事故直後の対応

5-2. 医療機関の受診

5-3. 後遺障害等級認定の申請

5-4. 示談交渉

5-5. 交通事故ADR、訴訟

5-6. 損害賠償(示談金、保険金)の支払い

6. 慰謝料だけじゃない! 追突事故で請求できる損害賠償の項目

7. 追突事故の慰謝料請求を弁護士に相談するメリット

7-1. 適切な賠償額を判断できる

7-2. 後遺障害等級認定の申請をサポートしてもらえる

7-3. 示談交渉を依頼でき、賠償額の増額が見込める

7-4. 訴訟対応も任せられる

8. 追突事故の慰謝料に関してよくある質問

9. まとめ 追突事故で適正な慰謝料を受け取るためには弁護士基準での請求が不可欠

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1. 追突事故でむちうちに! 慰謝料はいくらもらえる? 種類と相場

慰謝料とは精神的苦痛に対する賠償金です。事故によってけがをしたり、後遺症が残ったり、死亡したりした場合には、その精神的苦痛の程度を金額に換算し、慰謝料として加害者に請求できます。

慰謝料の算定基準には「自賠責保険基準」「任意保険基準」「弁護士基準(裁判所基準)」の3つがあります(後述)。そのうち、最も高額となりやすい弁護士基準での相場を紹介します。

1-1. 入通院慰謝料|軽傷の場合は19万円程度~、重傷の場合は28万円程度~

入通院慰謝料とは、交通事故で負傷したことに伴い、被害者が受けた精神的苦痛に対する賠償金です。けがの治療のために入通院した日数や期間に応じて発生します。

弁護士基準での入通院慰謝料額は、事故によるけがが軽傷か重傷かによって異なります。むちうちの場合でも、通院期間が比較的短い軽傷のケースから、骨や神経が損傷する重傷のケースまであります。

軽傷のむちうちの場合の入通院慰謝料は、1カ月通院で19万円前後、半年で89万円前後です。重傷のむちうちの場合は、1カ月通院で28万円前後、6カ月通院で116万円前後です。

1-2. 後遺障害慰謝料|110万円~

後遺障害慰謝料とは、事故で後遺症が残ったことで、被害者が被った精神的苦痛に対する賠償金です。通院を続けても症状が残り、後遺障害と認定された場合に支払われます。むちうちであっても神経症状が残ると判断されれば、認定を受けられる可能性があります。

後遺障害の重さに応じて1級から14級の等級が認定され、後遺障害が重いほど等級の数字が小さくなります。むちうちで認定されることが多いのは、14級9号と12級13号です。

弁護士基準における後遺障害慰謝料額は、14級9号で110万円、12級13号で290万円です。

1-3. 死亡慰謝料|2000万円~2800万円程度

死亡慰謝料とは、追突事故で被害者が亡くなった場合に、被害者本人や遺族が被った精神的苦痛に対する賠償金です。遺族に対して支払われます。

弁護士基準での死亡慰謝料額は、被害者の父母、配偶者、子どもの数や被扶養者の有無によって異なります。2000万円から2800万円程度が相場です。

1-4. 近親者に対する慰謝料|数十万円~数百万円程度

被害者が死亡や重度の後遺障害を負った場合には、被害者本人への慰謝料だけでなく、被害者の近親者にも慰謝料が認められる場合があります。たとえば配偶者を失った場合や、親が子どもを失った場合などです。金額はケースによって異なりますが、数十万円から数百万円になります。

2. 追突事故の慰謝料の計算方法

追突事故の慰謝料はどのように算出するのかについて解説します。

2-1. 慰謝料に関する3つの算定基準

慰謝料の算定基準には大きく分けて「自賠責保険基準」「任意保険基準」「弁護士基準(裁判所基準)」の3つがあります。

自賠責保険基準は、自賠責保険を請求する際に適用される基準で、3つのなかで最も低額となります。

任意保険基準は、任意保険会社が独自に定めている基準です。加害者側の保険会社が提示してくる示談金額は、社内の任意保険基準に沿って算出されています。自賠責保険基準よりはやや高くなりますが、弁護士基準(裁判所基準)よりは低額です。

弁護士基準(裁判所基準)は、過去の裁判例に基づき算定される基準で、自賠責保険基準や任意保険基準と比べて最も高額になりやすい基準です。そのため追突事故の被害者は、弁護士基準で算出した適正な慰謝料を請求することが大切です。

交通事故で弁護士が示談交渉をするメリットの図。弁護士基準が被害者にとって最も有利
交通事故で弁護士が示談交渉をするメリットの図。弁護士基準が被害者にとって最も有利

2-2. 入通院慰謝料の計算方法

例として、通院期間6カ月で通院日数60日(入院なし)だった場合の入通院慰謝料は、以下のように計算します。

【自賠責保険基準】
自賠責保険基準は「4300円×対象日数」で算出します。対象日数は「通院期間」もしくは「通院日数×2」のいずれか少ないほうの日数です。上記の例では、通院期間(6カ月=184日)よりも、通院日数×2(120日)のほうが少ないため、120日が対象日数となります。

したがって、この場合の入通院慰謝料は「4300円×120日=51万6000円」です。

【弁護士基準】
弁護士基準では、原則として通院期間やけがの重さなどに基づいて算定します。下記は、弁護士基準における軽傷の場合の入通院慰謝料の早見表です。

追突事故によるむちうちで通院6カ月間であれば、早見表で「通院期間6カ月」と「入院期間0カ月」が交差する89万円が、慰謝料の相場となります。

弁護士基準による交通事故の入通院慰謝料の金額表。軽傷の場合の図
弁護士基準による交通事故の入通院慰謝料の金額表。軽傷の場合の図

2-3. 後遺障害慰謝料の計算方法

後遺障害慰謝料は、1級から14級までの認定された後遺障害等級によって金額が決まります。

自賠責保険基準では、最も重度の等級である第1級の場合は1150万円、最も軽い等級である第14級の場合は32万円になります。一方、弁護士基準では第1級は2800万円、第14級は110万円となります。

自賠責保険基準と弁護士基準による、後遺障害等級に応じた後遺障害慰謝料額は以下のとおりです。

【後遺障害等級と慰謝料額の目安】

後遺障害等級

慰謝料額の目安

(自賠責保険基準)

慰謝料額の目安

(弁護士基準)

第1級

1150万円

2800万円

第2級

998万円

2370万円

第3級

861万円

1990万円

第4級

737万円

1670万円

第5級

618万円

1400万円

第6級

512万円

1180万円

第7級

419万円

1000万円

第8級

331万円

830万円

第9級

249万円

690万円

第10級

190万円

550万円

第11級

136万円

420万円

第12級

94万円

290万円

第13級

57万円

180万円

第14級

32万円

110万円

2-4. 死亡慰謝料の計算方法

死亡慰謝料は、被害者の属性により金額が異なります。たとえば、被害者が一家の支柱として生計の中心であり、遺族が配偶者(被扶養者)と子ども2人の計3人の場合、死亡慰謝料は以下のように算出します。

【自賠責保険基準】
自賠責保険基準による死亡慰謝料額は、慰謝料の請求権者数と被扶養者の有無で決まります。

本人の死亡慰謝料

400万円

遺族の死亡慰謝料

請求権者の数に応じて以下の金額

1人:550万円

2人:650万円

3人:750万円

※被扶養者がいる場合は、上記の額に200万円を加算します。

上記の例では、遺族が計3人(そのうち配偶者は被扶養者)なので、死亡慰謝料額は「400万円+750万円+200万円=1350万円」となります。なお、自賠責保険基準での死亡慰謝料の上限は3000万円です。

【弁護士基準】
弁護士基準による死亡慰謝料の金額は、被害者の家庭内における立場によって決まります。

被害者の家庭内における立場

死亡慰謝料(本人と遺族の合計)

一家の支柱

2800万円

母親・配偶者

2500万円

その他

2000万円~2500万円

今回の例では、被害者は家庭内において一家の支柱であるため、死亡慰謝料額は2800万円となります。自賠責保険基準の1350万円と比較すると、およそ2倍です。

3. 追突事故の慰謝料請求に成功した事例

追突事故の慰謝料請求で増額に成功した事例を紹介します。

追突事故の被害者がむちうちとなり、約6カ月通院した事案です。加害者側の保険会社からは慰謝料20万円の提示を受けましたが、本人は到底納得できず、弁護士に相談しました。弁護士が介入して弁護士基準に基づく交渉を行った結果、最終的に約90万円の慰謝料を獲得できました。

また別の事案では、通院時から弁護士が介入していたところ、通院から約4カ月程度で加害者側から治療費の打ち切りを打診されました。しかし、主治医からは引き続き通院が必要と診断されていたため、打ち切りを延期するように弁護士が交渉し、約6カ月間の通院が認められました。また慰謝料の金額も、当初の保険会社の提示は約50万円でしたが、弁護士の交渉により約2倍の100万円で合意できました。

このように、保険会社の提示する金額と、弁護士の交渉により実際に得られる金額には、大きな差があることがあります。

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4. 追突事故の慰謝料請求に関する注意点|損をしないためのポイントは?

追突事故での慰謝料請求で、損をしないための注意点について解説します。

4-1. けがなしの物損事故では、原則として慰謝料を請求できない

慰謝料は、けがをして精神的苦痛を受けたことに対する賠償金です。そのため、けがをしていない物損事故の場合は、原則として慰謝料を請求できません。

ただし、同乗していたペットが死亡してしまった場合など、被害者の精神的苦痛があると認められる場合には慰謝料を請求できることがあります。また、物の修理費用などの経済的損害は賠償請求できます。

4-2. 痛みがなくてもすぐに整形外科を受診する

事故直後は痛みがない場合でも、徐々に痛みが出てきたり、脳などの見えない部分が損傷していたりすることがあります。そのため、痛みがなくても念のためすぐに整形外科を受診するようにしてください。

事故から期間が空いてからの通院だと、事故とけがの因果関係が認められず、治療費や慰謝料が支払われない可能性があるため注意が必要です。

4-3. 医師の指示に従って通院を続ける

通院は自己判断で中断せず、医師の指示に従って継続しましょう。定期的に通院して治療を受けないと、回復が遅くなる可能性があります。また、次の通院まで期間が長く空いてしまうと、すでに完治したと判断されたり、事故との因果関係が否定されたりして、治療費や慰謝料が認められない可能性があります。

4-4. 治療費の打ち切りを提案されても、すぐには応じない

交通事故から一定期間が経過すると、加害者側の保険会社から治療費の打ち切りを提案されることがあります。しかし、通院終了の判断は医師が下すものなので、保険会社から言われるがままに通院を終了してはいけません。必ず主治医や弁護士に相談してください。

4-5. 保険会社の提示額をうのみにしない

通院を終了すると、保険会社から賠償金の提示があります。保険会社の提示する金額は、自賠責保険基準や任意保険基準で算定されたものであるため、弁護士基準より低いケースがほとんどです。

弁護士に依頼すれば弁護士基準で算定した賠償金を請求でき、交渉により保険会社の提示額から増額できる可能性があります。保険会社の提示額をうのみにせず、示談の前に弁護士に相談してください。

4-6. 過失割合が10対0だと、保険会社に示談交渉を代行してもらえない

自分も任意保険に加入している場合は、保険会社の示談代行サービスを利用できることがあります。しかし、追突事故のように被害者に過失がないケースでは、法律上、任意保険会社が被害者に代わって示談交渉をすることができません。

このような場合は、示談交渉を弁護士に依頼するのが有効です。任意保険の弁護士費用特約に加入していれば、弁護士費用が保険会社から支払われ、自己負担が不要になることもあります。保険の契約内容を確認しておくことをお勧めします。

5. 追突事故の慰謝料を請求するまでの流れ

追突事故に遭ったら、次のような流れで慰謝料を請求します。

  1. 事故直後の対応

  2. 医療機関の受診

  3. 後遺障害等級認定の申請

  4. 示談交渉

  5. 交通事故ADR、訴訟

  6. 損害賠償(示談金、保険金)の支払い

それぞれについて、以下で詳しく解説します。

5-1. 事故直後の対応

追突事故が発生したら、まずは負傷者を救護し、ほかの事故を防止するために車を移動させるなどの危険防止措置をとってください。その後警察や救急に通報し、指示に従います。その場で警察が実況見分をすることがありますが、念のため自分でも事故現場の写真を撮影するなど、事故状況を記録しておいてください。

事故の相手と連絡先や任意保険会社の情報を交換し、保険会社にも事故の報告をします。

5-2. 医療機関の受診

事故直後は痛みがなくても、徐々に痛みが出てくるケースや、脳など見えない部分が損傷しているケースもあります。そのため、痛みがなくても事故直後に整形外科を受診してください。

事故から通院までの期間が空いてしまうと、事故とけがの因果関係が認められず、治療費や慰謝料が支払われない可能性があるため、早めの受診が肝要です。

追突事故でのむちうちの場合、一般的に3カ月から6カ月程度の通院が必要です。

5-3. 後遺障害等級認定の申請

6カ月程度通院しても症状が改善しない場合は、後遺障害を負っている可能性があるため、自賠責保険に後遺障害等級認定を申請します。認定された等級に応じて、後遺障害慰謝料や労働能力を失ったことに対する逸失利益の請求ができます。

5-4. 示談交渉

けがの完治または後遺障害等級の認定により損害額が確定するため、損害を算定して加害者側と示談交渉をします。加害者が任意保険に加入している場合はその保険会社と、保険未加入の場合は加害者自身と交渉します。

被害者自身が適切な損害額を算定することは難しく、自身で示談交渉をしても保険会社の提示額はそれほど高くなりません。そのため、示談交渉は弁護士に依頼したほうがより高額の賠償金を獲得できる傾向にあります。

5-5. 交通事故ADR、訴訟

当事者間で示談交渉がまとまらない場合は、第三者機関を通じた解決に進みます。裁判外での紛争解決手続きを行う「交通事故ADR」を利用した解決や、裁判所で調停や裁判をする方法があります。

5-6. 損害賠償(示談金、保険金)の支払い

示談交渉や裁判によって賠償額が確定したら、その結果に従って賠償金を受け取ります。通常、保険会社からは数週間程度で賠償金が支払われます。賠償金を受け取ったら手続きは終了です。

6. 慰謝料だけじゃない! 追突事故で請求できる損害賠償の項目

追突事故で請求できる損害賠償は、慰謝料だけではありません。慰謝料のほかに、主に以下の項目の賠償が請求できます。

  • 医療関係費:病院の治療費や整骨院の施術費、薬代など

  • 通院交通費:病院に通院するための交通費

  • 休業損害:けがの治療や療養のために仕事を休業した場合の損害

  • 後遺障害逸失利益:後遺障害を負ったことにより、労働能力が喪失したことに対する損害

  • 将来介護費:重度の後遺障害(高次脳機能障害、遷延性意識障害、頸髄損傷など)を負い、将来的にも継続的な介護を必要とする場合の介護費用

  • 修理費:損傷した車両の修理費用

  • 代車費用:修理の期間に代車を要した場合の費用

7. 追突事故の慰謝料請求を弁護士に相談するメリット

追突事故の慰謝料請求を弁護士に依頼すると、さまざまなメリットがあります。特に弁護士費用特約に加入している場合は、弁護士費用を負担することなく相談や依頼ができることが多いため、積極的な利用をお勧めします。

弁護士に依頼する主なメリットは以下の4つです。

7-1. 適切な賠償額を判断できる

適切な賠償額の判断など、交通事故の損害賠償には専門知識が必要です。弁護士に依頼すると適切な額を算出でき、裁判になった場合の見通しも判断できます。

7-2. 後遺障害等級認定の申請をサポートしてもらえる

後遺障害等級認定を受けるためには、必要書類を準備して自賠責保険会社に提出する必要があります。弁護士に依頼すれば、書類の準備や適切な後遺障害等級認定を受けるためのサポートが得られます。

7-3. 示談交渉を依頼でき、賠償額の増額が見込める

加害者側との示談交渉を弁護士に依頼することができます。特に慰謝料については被害者自身で交渉をしても、弁護士基準に基づいて支払われることはほとんどありません。弁護士に依頼すれば賠償額の増額が見込めます。

弁護士は、裁判例に基づく「裁判所(弁護士)基準」で交渉するので、賠償額の増加を期待できる
弁護士は、裁判例に基づく「裁判所(弁護士)基準」で交渉するので、賠償額の増加を期待できる

7-4. 訴訟対応も任せられる

示談交渉がまとまらない場合は訴訟になります。訴訟には高度な専門知識が必要なため、自身での対応は困難です。弁護士に依頼すれば訴訟対応を任せることが可能です。

8. 追突事故の慰謝料に関してよくある質問

Q. 追突事故によるむちうちは、後遺障害に認定されにくい?

むちうちは、痛みやしびれがあっても、レントゲンやCT、MRIなどの画像検査では異常が認められないケースがほとんどです。画像検査で異常が認められない場合は、後遺障害が認定されにくくなります。

Q. 追突事故の慰謝料はいつもらえる?

慰謝料は示談が成立したあとや、ADR(裁判外紛争解決手続)や訴訟の結果が確定したあとに支払われます。基本的に、示談交渉成立から数週間程度で受け取れます。

Q. 運転者以外の同乗者も、追突事故の慰謝料を請求できる?

同乗者も、追突事故で負傷した場合は慰謝料を請求できます。

Q. 追突事故の被害者にも過失がある場合、慰謝料が減る?

信号で停車中に追突された場合などは、原則として被害者に過失はないので、慰謝料が減額されることはありません。

ただし、被害者が走行中に急停車したために追突事故が発生したなどの事例では、被害者にも過失が認められる場合があります。被害者に過失がある場合は、被害者の過失割合の分、慰謝料が減額されます。

Q. 追突事故の加害者が任意保険に加入していない場合、慰謝料は請求できない?

慰謝料を含む損害賠償は加害者が負う義務なので、加害者が任意保険未加入でも被害者は慰謝料を請求できます。

まずは加害者側の自賠責保険に請求し、慰謝料の一部を受け取ります。自賠責保険でまかなえない賠償金は加害者に直接請求できますが、加害者がお金を持っておらず、賠償額を支払えないケースも少なくありません。その場合は分割で支払ってもらうなどの工夫が必要です。

9. まとめ 追突事故で適正な慰謝料を受け取るためには弁護士基準での請求が不可欠

追突事故の慰謝料は、算定基準によって金額が大きく変わります。保険会社が提示する額は、弁護士基準の額と比較すると低いことが多く、そのまま受け入れると大きな損をしてしまう危険があります。

適正な慰謝料を受け取るには、弁護士基準での請求が不可欠です。法律上、自分に過失のない追突事故の場合は、加入している任意保険会社に示談を代行してもらうことができません。自身での対応は難しいため、加害者側の提示額に疑問を感じたら、まずは弁護士への相談をお勧めします。

(記事は2025年12月1日時点の情報に基づいています)

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この記事を書いた人

森本禎(弁護士)

森本禎(弁護士)

弁護士法人A&P 瀧井総合法律事務所 弁護士
大阪弁護士会所属。登録番号55349。債務整理、交通事故を主軸とし、一般民事事件を幅広く取り扱っている。交通事故案件では、被害者側・加害者側いずれからの依頼にも対応している。被害者側では適正な損害賠償の獲得を、加害者側では刑事処分や民事賠償への適切な対応を通じて、依頼者の精神的・経済的負担を軽減できるよう努めている。保険会社や相手方との示談交渉では、相手の主張をふまえつつも依頼者の事情や思いを丁寧にくみ取り、納得のいく解決に至るまで粘り強く交渉している。趣味は、食べ歩き。
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