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1. 交通事故の脳挫傷による意識不明とは?
交通事故で脳挫傷を起こす理由や「意識不明」の定義について解説します。
1-1. 脳挫傷とは
脳挫傷とは、交通事故などの強い衝撃によって脳そのものが傷ついた状態を指します。頭を強く打った際に、脳が頭蓋骨の内側に打ちつけられることで起こります。
脳が損傷した部位によってさまざまな症状が出ます。たとえば、手足の麻痺(まひ)をはじめ、言葉がうまく話せない、記憶があいまいになる、意識がはっきりしないなどの容態です。脳挫傷が起きた場合、脳の腫れを抑える薬を使うほか、頭の中にたまった血を取り除く手術を行うなどの治療を施します。回復の見込みは損傷の程度によりますが、早期の治療と、その後のリハビリテーションが非常に重要になります。
1-2. 意識不明とは
意識不明とは、簡単に言うと呼びかけたり、体をゆすったりしても反応がない状態です。脳挫傷などによって脳の広範囲にダメージが及ぶと、意識を保つ働きが低下し、意識不明の状態に陥る可能性があります。
医師は、意識障害のレベルを判断するために、JCS(ジャパン・コーマ・スケール)やGCS(グラスゴー・コーマ・スケール)と呼ばれる専門的な基準を使います。これは、点数や記号で意識の深さを客観的に評価するものです。
JCSとGCSによって、意識の状態は次のように区分されます。
0 | 意識清明 |
|---|---|
1(Ⅰ-1) | 意識清明とは言えない |
2(Ⅰ-2) | 見当識障害がある |
3(Ⅰ-3) | 自分の名前、生年月日が言えない |
10(Ⅱ-10) | 普通の呼びかけで容易に開眼する |
|---|---|
20(Ⅱ-20) | 大きな声または体をゆさぶることにより開眼する |
30(Ⅱ-30) | 痛み刺激を加えつつ呼びかけを繰り返すとかろうじて開眼する |
100(Ⅲ-100) | 痛み刺激に対し、払いのけるような動作をする |
|---|---|
200(Ⅲ-200) | 痛み刺激で少し手足を動かしたり顔をしかめる |
300(Ⅲ-300) | 痛み刺激にまったく反応しない |
なお、事故直後には意識があっても、頭の中で出血がじわじわと広がり、時間が経ってから急に意識不明になるケースもあります。そのため、頭を強く打った場合は慎重な経過観察が必要です。
2. 交通事故の脳挫傷によって意識不明になったら、回復する?
意識不明になった場合に回復するかどうかは、状況によるため一概には言えません。脳の損傷の程度や部位、年齢などによって、回復の経過は大きく異なります。
医師の治療と懸命なリハビリによって、少しずつ意識が戻り、症状が回復していくケースも多くあります。しかし、意識不明の状態が長く続いてしまうケースもあります。一般的に、意識不明の状態が3カ月以上続くと、遷延性意識障害(せんえんせいいしきしょうがい)、いわゆる「植物状態」と判断される可能性が高くなります。
3. 交通事故で意識不明になったときの治療期間は? 症状固定はいつ頃?
治療期間は、体の状態や脳の損傷の程度、年齢などによって大きく異なるため、一概にいつまでとは断言できません。
一般的には、事故後1年から1年半ほど集中的な治療やリハビリを続け、これ以上治療しても大幅な回復が見込めない「症状固定」の状態であると医師により診断されるケースが多いです。ただし、この期間はあくまで目安です。
大切なのは、症状固定の判断は、加害者側の保険会社ではなく、治療を続けてきた医師が行う点です。治療途中で相手の保険会社から治療費の打ち切りを宣告されるケースも考えられます。しかし、医師がまだ治療やリハビリが必要と判断している間は、健康保険を使うなどして治療を続けることが非常に重要です。
4. 家族が交通事故による脳挫傷で意識不明になったときの対応
交通事故で意識不明になった場合、次のような流れで対応しましょう。
【STEP1】精密検査を受け、医師と相談しながら治療を受ける
【STEP2】【重要】早めに弁護士へ相談する
【STEP3】成年後見人の選任を申し立てる
【STEP4】後遺障害等級の認定を申請する
【STEP5】加害者側と示談交渉をする
【STEP6】交通事故ADRまたは訴訟
4-1. 【STEP1】精密検査を受け、医師と相談しながら治療を受ける
交通事故による脳挫傷の疑いで病院に運ばれたら、医師による診断と治療が最優先です。脳の状態を詳しく調べるため、CTやMRIといった精密検査がすぐに行われます。
これらの検査で、脳のどこに出血や損傷があるかを特定し、今後の治療方針が決まります。被害者の家族は、医師から説明をしっかり聞き、治療に同意し、回復を祈りながら見守ります。症状固定になるまで、医師の指示に従い、必要な治療やリハビリを続けていくことが重要です。
4-2. 【STEP2】【重要】早めに弁護士へ相談する
治療と並行して、交通事故に詳しい弁護士にできるだけ早く相談することをお勧めします。
家族が意識不明という大変な状況で、加害者側の保険会社から連絡が来ても、どう対応してよいか判断するのは難しいでしょう。弁護士に相談すれば、保険会社への対応をはじめ、具体的なアドバイスをもらえます。
また、けがを負ったことに対する慰謝料や治療費など、今後の賠償金請求がどのくらいになるか、見通しも立てられます。適正な額の補償を得るためには、事故後の早い段階から弁護士に相談し、必要な検査や証拠集めに関するアドバイスを受けることが重要です。
4-3. 【STEP3】成年後見人の選任を申し立てる
意識不明の状態が長引き、交通事故の被害者本人が自分で判断したり、書類に署名したりできない場合であっても、家族が本人の代わりに保険会社と示談を結んだり、賠償金を受け取ったりすることは原則としてできません。
このような場合、家庭裁判所に成年後見人を選んでもらうための申立てが必要になります。成年後見人は、被害者本人に代わって財産を管理し、法的な手続きを進める役割を担います。
ただし、被害者本人が未成年の場合は、親権者が法律上の代理人として対応できるため、この申立ては不要です。
4-4. 【STEP4】後遺障害等級の認定を申請する
治療を続けても麻痺や意識障害などの後遺症が残った場合、その症状の重さに応じた後遺障害等級の認定を申請します。
最も重い第1級から第14級まである等級のうちどれかに認定されると、治療費などとは別に、後遺障害慰謝料や逸失利益といった賠償金を請求できるようになります。後遺障害慰謝料とは後遺症が残ったことによる精神的苦痛に対する慰謝料で、逸失利益は交通事故に遭わなければ被害者が将来得られたはずの利益や収入です。認定される後遺障害等級が重いほど、これら賠償金の額は大きくなります。
申請方法には、加害者側の保険会社に任せる「事前認定」と、被害者の家族側で資料を集めて申請する「被害者請求」があります。
4-5. 【STEP5】加害者側と示談交渉をする
治療が一段落し、後遺障害等級が決まったら、加害者側と賠償金の総額を決めるための話し合いである「示談交渉」を行います。
加害者が自動車保険に入っている場合、実際にはその保険会社の担当者と交渉することになります。保険会社は、治療費や通院交通費、慰謝料、逸失利益(事故がなければ本来得られたはずの将来の収入)など、すべての損害を合計した金額を提示してきます。この金額に双方が合意し、書類にサインをすると、交渉は成立となります。
4-6. 【STEP6】交通事故ADRまたは訴訟
提示された金額が低すぎるなどの理由で保険会社との示談交渉がまとまらない場合、ほかの方法で解決を図る必要があります。
一つは交通事故ADRです。交通事故ADRとは、裁判所以外の専門機関に間に入ってもらい、裁判によらずに話し合いでの解決をめざす方法です。公益財団法人交通事故紛争処理センターや一般財団法人自賠責保険・共済紛争処理機構などの機関で利用できます。
もう一つは民事訴訟、つまり裁判です。裁判所に訴えを起こし、法廷で証拠を提出し、最終的に裁判官に賠償金額を判断してもらいます。
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5. 賠償金が大きく変わる後遺障害等級認定
後遺障害等級の認定を受けるかどうかで、加害者からの賠償金の金額が大きく変わります。家族が意識不明になった場合は後遺障害等級認定の申請を検討しましょう。
5-1. 等級が上がるほど後遺障害慰謝料が増える
後遺障害等級が認定されると請求できる後遺障害慰謝料は、精神的な苦痛に対する補償です。後遺障害慰謝料の金額は、等級によって大きな差があります。
弁護士に依頼する場合には、過去の裁判例に即した「裁判所基準(弁護士基準)」によって慰謝料額が算定されます。そのため、保険会社が最初に提示する金額よりも大幅に高くなるのが一般的です。
等級ごとの後遺障害慰謝料の基準額は次表のとおりです。なお、自賠責保険基準とは、被害者に対する最低限の補償を目的とする慰謝料の算定基準です。重い等級になるほど高額になるほか、弁護士に依頼するメリットが非常に大きいこともわかります。
後遺障害等級 | 自賠責保険基準 | 裁判所基準(弁護士基準) |
|---|---|---|
第1級 | 1150万円 | 2800万円 |
第2級 | 998万円 | 2370万円 |
第3級 | 861万円 | 1990万円 |
第4級 | 737万円 | 1670万円 |
第5級 | 618万円 | 1400万円 |
第6級 | 512万円 | 1180万円 |
第7級 | 419万円 | 1000万円 |
第8級 | 331万円 | 830万円 |
第9級 | 249万円 | 690万円 |
第10級 | 190万円 | 550万円 |
第11級 | 136万円 | 420万円 |
第12級 | 94万円 | 290万円 |
第13級 | 57万円 | 180万円 |
第14級 | 32万円 | 110万円 |
5-2. 交通事故による脳挫傷で意識不明になったときに認定され得る後遺障害等級
脳挫傷によって意識が戻らない場合、あるいは回復しても体に重い症状が残った場合、次のように後遺障害等級が認定される可能性があります。
【遷延性意識障害】
いわゆる植物状態のことです。自発的に動くことができず、常に介護が必要な状態を指します。この場合、最も重い要介護第1級が認定されます。
【高次脳機能障害(こうじのうきのうしょうがい)】
意識は回復したものの、脳の損傷によって記憶力や注意力、感情などに問題が残る障害です。症状の重さによりますが、第1級、第2級、第3級、第5級、第7級、第9級など、幅広く認定される可能性があります。
【身体性機能障害(しんたいせいきのうしょうがい)】
手足が動かない、動かしにくいといった症状です。これも麻痺の範囲や程度に応じて、第1級、第2級、第3級、第5級などが認定されます。
【外傷性てんかん】
事故によるけがが原因で、けいれん発作などを起こすてんかんになってしまった状態です。発作の頻度などに応じて、第5級、第7級、第9級、第12級などが認定されます。
5-3. 認定を有利に進められる被害者請求
後遺障害等級を申請する方法には、相手の保険会社に任せる事前認定と、被害者側で資料を集めて申請する被害者請求があります。家族が意識不明という重大なケースでは、迷わず被害者請求を選ぶことを強くお勧めします。
被害者請求とは、被害者の家族側(実際には依頼した弁護士)が、後遺障害診断書のほか、CTやMRIの画像、医師の意見書など、等級認定に有利となる必要資料をすべて自分たちで集めて、相手の自賠責保険会社に直接提出する方法です。
保険会社任せの事前認定と違い、高次脳機能障害の症状を詳しく記載した日常生活の報告書など、被害者側に有利な証拠を厳選して提出できるため、適正な等級が認定される可能性が格段に高まります。ただし、専門知識が不可欠であることから、被害者請求の手続きは弁護士に任せるのがよいでしょう。
6. 後遺障害慰謝料以外に、家族が請求できる賠償金
後遺障害慰謝料のほかに家族が請求できる主な賠償金は次の6つです。
賠償金の種類 | 概要 |
|---|---|
治療や介護に関する費用 | 治療費や入院費などの治療費用のほかにも通院交通費や入院雑費の請求可能 |
入通院慰謝料 | けがにより入通院を余儀なくされたことへの慰謝料 |
休業損害 | けがにより休業した場合の収入の減少に対する補償 |
逸失利益 | 後遺障害が残ったことにより得られなくなった将来の利益や収入に対する補償 |
死亡慰謝料 | 事故により被害者が亡くなったことによる精神的苦痛に対する慰謝料 |
葬儀費用 | 被害者が死亡した場合の葬儀費用 |
6-1. 治療や介護に関する費用
家族が意識不明となった場合、治療やその後の生活のために多額の費用がかかります。これらも加害者に請求することができます。
【治療費、入院雑費、通院交通費】
手術代や入院費、薬代などの治療費はもちろん請求できます。入院中に必要となったパジャマ代、おむつ代、テレビカード代などの入院雑費も、1日あたり1500円程度を目安に請求可能です。また、家族が面会のために病院へ通った交通費やガソリン代、電車代、駐車場代なども対象となります。
【将来の介護費用】
もし遷延性意識障害や重い麻痺が残り、常に介護が必要と認められた場合、将来の介護費を請求できます。家族が介護する場合でも、プロの介護スタッフに依頼する場合でも、対象となります。介護費用は非常に高額になるため、賠償金のなかでもきわめて重要な項目です。
【家屋改造費や車両改造費】
車椅子での生活が必要になった場合、自宅のバリアフリー化にかかる費用や、車椅子ごと乗れる車への買い替えや改造費用も請求できます。
【介護用品や消耗品費】
おむつ代や介護用品などの消耗品費も請求の対象となります。
6-2. 入通院慰謝料
入通院慰謝料は、事故によるけがで入院や通院を余儀なくされたことに対する精神的な苦痛への補償で、基本的に入院期間や通院期間が長くなるほど高額になります。脳挫傷で意識不明となれば、必然的に長期の入院となるため、入通院の慰謝料も高額になるのが一般的です。
弁護士が裁判所基準(弁護士基準)で請求する場合、専用の計算表を使います。たとえば、むち打ちなどの軽いけがの場合と、脳挫傷のような重傷の場合とでは、同じ期間でも重傷のほうが慰謝料は高く計算されます。
6-3. 休業損害
休業損害は、事故によるけがのために仕事を休まざるを得なくなり、減ってしまった収入に対する補償です。
被害者本人が意識不明で働けない場合、事故に遭わなければ得られたはずの給料を家族が請求できます。休業損害は、治療を続け、症状固定と医師が判断するまでの期間が対象です。
被害者が給与所得者であれば、会社の協力を得て、事故前の収入を基準に計算します。
6-4. 逸失利益
逸失利益は、後遺障害が残ったことによって将来的に得られなくなってしまった、または減ってしまった収入に対する補償です。
脳挫傷による重い後遺障害が残り、事故前のように働けなくなった、または労働能力が失われた場合には逸失利益を請求できます。
逸失利益の金額は「事故前の収入×労働能力喪失率×働ける年数に対応するライプニッツ係数」という専門的な式により計算します。特に意識不明などでまったく働けないと判断された場合、賠償金のなかで最も高額な項目の一つとなります。
6-5. 死亡慰謝料
治療のかいなく被害者が死亡した場合、本人および家族の精神的苦痛に対する補償として死亡慰謝料を請求できます。
裁判所基準(弁護士基準)では、死亡した被害者が一家の支柱であった場合、慰謝料の相場は2800万円程度とされています。これは、家族に支払われる金額の合計です。
6-6. 葬儀費用
被害者が死亡した場合、お通夜やお葬式にかかった費用なども加害者に請求できます。
7. 【重要】損害賠償の金額を決める3つの基準
交通事故の慰謝料などの賠償金を算出するには、3つの異なる計算基準が存在します。
自賠責保険基準:法律で決められた、最低限の補償。3つの基準のうち、算定額は最も低い
任意保険基準 :加害者側の任意保険会社が独自に使う基準
弁護士基準 :過去の裁判例に基づいて決められる、法的に適正とされる基準。最も高い慰謝料額を算定できる。裁判所基準とも呼ばれる
一般的に、自賠責保険基準によって算定される慰謝料額が最も低く、裁判所基準(弁護士基準)による算定額が最も高くなります。
多くの場合、加害者の保険会社が提示してくる金額は、自賠責保険基準や任意保険基準で計算されています。弁護士に依頼することで、最も高額になる裁判所基準(弁護士基準)で交渉できるため、適正な賠償金を受け取れる可能性が大きく高まります。
8. 家族が交通事故で脳挫傷になったときに、弁護士へ相談するメリット
家族が脳挫傷で意識不明という大変な状況で、加害者側の保険会社や代理人を相手に交渉するのは、精神的にも時間的にも非常に困難です。交通事故、特に脳損傷のような重大な事案では、できる限り早く弁護士に依頼したほうがよいでしょう。弁護士に相談および依頼することで得られるメリットは次のとおりです。
賠償金の大幅な増額が期待できる
適切な後遺障害等級の認定をサポートしてもらえる
すべての交渉を任せられるため、精神的な負担が激減する
弁護士費用特約で費用負担がないことも多い
8-1. 賠償金の大幅な増額が期待できる
弁護士に交渉を依頼する最大のメリットは、賠償金の大幅な増額が期待できる点です。
保険会社が提示する金額は、弁護士が用いる裁判所基準(弁護士基準)で算定された金額よりも低いケースがほとんどです。弁護士が介入し、裁判所基準(弁護士基準)で交渉することで、慰謝料や逸失利益、将来介護費などが正しく計算され、最終的な賠償金が数千万円単位で増額される可能性も珍しくありません。
8-2. 適切な後遺障害等級の認定をサポートしてもらえる
意識不明や高次脳機能障害といった複雑な後遺障害について適正な等級を認定してもらうには、専門知識が不可欠です。弁護士が被害者請求の手続きをサポートし、必要な検査や医師の意見書をそろえることで、適切な等級認定の可能性が高まります。
8-3. すべての交渉を任せられるため、精神的な負担が激減する
家族が大変な状況のなかで加害者側の保険会社と何度もやりとりしたり、複雑な書類を作成したりするのは、大きなストレスです。弁護士に依頼すれば、保険会社とのすべての交渉窓口になってもらえます。被害者家族の精神的な負担が大きく軽減されるでしょう。
8-4. 弁護士費用特約で費用負担がないことも多い
交通事故で意識不明になった被害者自身や家族が加入している自動車保険、火災保険に弁護士費用特約がついていれば、弁護士費用を保険でまかなえます。多くの場合、自己負担ゼロ、あるいは少ない負担で弁護士に依頼が可能です。
9. 交通事故の脳挫傷による意識不明に関してよくある質問
Q. 交通事故後意識不明のまま長期入院している間、家族ができることは?
家族の看病や医師との面談を続けながら、できるだけ早く交通事故に詳しい弁護士に相談してください。弁護士は、今後の賠償請求のために、診断書や検査結果、面会にかかる交通費の領収書など、どのような資料を集めておくべきかを具体的にアドバイスしてくれます。治療と並行して、補償の準備を進めることが大切です。
Q. 交通事故の被害者が脳挫傷で意識不明になった場合、加害者は刑事責任を負う?
加害者は刑事責任を負う可能性が高いです。交通事故で相手にけがをさせ、その原因が運転ミスにあれば、過失運転致傷罪に問われます。もし飲酒運転や著しいスピード違反などの悪質な運転であれば、より重い危険運転致傷罪が適用されるケースもあります。
Q. 意識不明が続いたまま亡くなった場合、遺族はどんな補償を受けられる?
万が一、意識不明だった被害者が死亡した場合、遺族は加害者側に対し、亡くなるまでにかかった治療費や入院費のほか、死亡慰謝料、逸失利益、葬儀費用などを請求できます。
10. まとめ 交通事故による脳挫傷で家族が意識不明になった場合、弁護士に相談を
家族が交通事故による脳挫傷で意識不明になった場合、本人の代わりに配偶者などの家族が賠償請求の手続きを進める必要があります。加害者側との示談交渉のほか、被害者に後遺症が残った場合には、後遺障害等級認定の申請をしなければなりません。これらの手続きを被害者家族だけで行うことは難しいでしょう。
特に脳の後遺障害は、認定される後遺障害等級によって賠償金が数千万円変わることもあり、適正な金額の賠償を得るためには専門知識が不可欠です。事故の被害者家族と今後の生活を守るためにも、できるだけ早く交通事故と後遺障害に詳しい弁護士に相談してください。
(記事は2026年1月1日時点の情報に基づいています)
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