本件は、交通事故により独身でいらしたN様がお亡くなりになった、痛ましい死亡事故事案です。ご相談にお越しになったのは、N様のご兄妹の方でした。N様には配偶者やお子様がいらっしゃらなかったため、相続人はご兄妹となり、相続関係の整理から保険会社との交渉まで、複数のご兄妹間で意思統一を図りながら手続きを進める必要がありました。 保険会社からは事故後早期に示談の提案がなされていましたが、その内容は自賠責保険の基準に近い水準で、弁護士基準(赤い本基準)で算定される本来の賠償額と比較して、極めて低い金額にとどまっていました。ご遺族の方々は、相続手続きそのものへの不安と、保険会社の提示額が妥当なのかという疑問を抱えてご相談に来られました。
当事務所では、相続手続きと交通事故の賠償交渉を一体的にお受けし、ご遺族のご負担を最小限に抑える形で対応を進めました。まず、N様の戸籍を出生から死亡まで連続的に取り寄せ、ご兄妹を含む法定相続人の範囲を確定。ご兄妹全員の委任を取り付け、保険会社との交渉窓口を当事務所に一本化しました。 交渉では、保険会社が当初提示していた自賠責基準ではなく、弁護士基準による賠償額算定を一貫して主張しました。死亡慰謝料については、本人分のほか、ご兄妹固有の慰謝料についても、被害者との生前の関係性や日常的な交流の実態を丁寧に主張し、弁護士基準に基づく2,000万円の支払を引き出すことに成功しました。逸失利益については、N様の生前の収入実態と就労の見込みを基礎収入として算定し、580万円を確保。葬儀費用についても、実額に近い形での支払を実現しました。 過失相殺等を反映した最終的な賠償額は、合計2,140万円となりました。保険会社の当初提示と比較すると、ご遺族のお手元に渡る金額に大きな差が生じる結果となりました。 死亡事故の場合、相続人が複数にわたるケースや、配偶者・子がいらっしゃらず兄妹姉妹が相続人となるケースでは、相続手続き自体に時間と手間がかかり、保険会社との交渉と並行して進めるのは大変な負担となります。弁護士にご依頼いただくことで、相続手続きから保険会社対応までを一括して引き受けることができ、ご遺族は気持ちの整理と日常生活の立て直しに専念していただくことが可能になります。
※事例の内容はご相談当時の状況や条件等によります。
交通事故と一口に言っても、むちうちや打撲などの軽いケガから、死亡や重い後遺障害を伴う重大な事故まで、その深刻さは様々です。弁護士法人静岡城南法律事務所は、交通事故の被害者側に注力する法律事 ...続きを読む