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1. 約7割が弁護士費用特約を利用
弁護士費用特約は、自動車保険などに付帯できる補償の一つで、交通事故に関する弁護士費用などを保険会社が一定額まで補償する制度です。弁護士費用特約が利用できれば、自己負担を気にせず弁護士へ相談・依頼しやすくなります。
アトム法律税務グループが2022年1月から2024年12月末までに解決した交通事故案件4680件を調査したところ、弁護士費用特約を利用した案件は3215件と全体の68.7%を占めていました。
一方、弁護士費用特約を利用しなかった1465件(31.3%)は、アトム法律税務グループによると、そのほとんどが任意保険に加入しているものの弁護士費用特約はつけていなかったか利用できなかったケースだったといいます。
2. 弁護士費用特約を利用した案件のほとんどは後遺障害認定を伴わないケース
後遺障害等級の認定状況を見ると、弁護士費用特約を利用した案件のうち、後遺障害等級の認定を受けていない「無等級」の事案は3043件(94.7%)に上りました。
一方、弁護士費用特約を利用していない案件では、無等級の割合は1093件(74.6%)にとどまり、後遺障害が認定された事案は372件(25.4%)でした。
一般的に、弁護士費用特約が利用できない場合、比較的損害額が小さい事故では弁護士費用との兼ね合いから依頼を見送るケースがあります。一方、特約を利用できる場合は費用負担を気にせず依頼しやすくなります。今回の調査結果からも、こうした傾向がうかがえます。
また、4680件のうち、後遺障害等級の申請や異議申し立てによって認定に至った案件が299件、異議申し立てによって認定済の等級が上がった案件が7件、等級認定の結果に変化がなかった案件が218件でした。
異議申し立てによって等級が認定されたり、認定済の等級がさらに上がったりするケースはあるものの、異議申し立てが認められないケースも多いため、後遺障害等級の認定では、初回申請の段階で必要な資料を十分にそろえることが重要といえるでしょう。
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3. 示談金額は事故の態様によって大きく異なる
事故態様別の示談金額平均を見ると、最も高額だったのは「歩行者対自動車」の422万1816円でした。次いで「自転車対自動車」が281万6658円、「バイク対自動車」が259万1792円となっています。
一方、「自動車対自転車」は27万733円、「自動車対バイク」は76万7238円、「自動車対自動車」は102万268円でした。
4. 回収金額の違いから見える依頼傾向
最終回収金額の平均を見ると、弁護士費用特約を利用した案件は94万351円だったのに対し、利用していない案件は341万3446円でした。
ただし、この結果は、弁護士費用特約を利用しない方が高額な賠償金を得られることを意味するものではありません。
弁護士費用特約がある場合は、比較的軽傷の事故でも弁護士に依頼しやすくなるため、回収額が比較的小さい案件も多く含まれます。一方、弁護士費用特約がない場合は、弁護士費用との兼ね合いから、高額な賠償金が見込まれる重傷事故を中心に依頼される傾向があります。
アトム法律税務グループの岡野武志・代表弁護士は今回の調査結果について、「弁護士費用特約が利用できると、交通事故の被害者が弁護士に相談するハードルが下がります。比較的軽傷の事故でも、特約があれば早期に専門家へ相談しやすくなります。適切な賠償を受けるためにも、事故後は保険の補償内容を確認することが大切です」と話しています。
(記事は2026年8月1日時点の情報に基づいています)
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