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1. 交通事故の示談が進まないときにまず確認すべき3つのこと
示談交渉が進まないと感じたときは、すぐに相手方へ強く主張するのではなく、まず現在の状況を整理することが大切です。特に、時効の有無、交渉記録の残し方、保険会社の提示額の根拠を確認しておくことで、今後どのように対応すべきか判断しやすくなります。
1-1. 損害賠償請求権の「時効」は大丈夫か?
もっとも注意しなければならないのは、損害賠償請求権の消滅時効です。法律上、被害者が加害者に対して賠償金を請求できる権利には期限があり、この期限を過ぎると、いかに正当な権利であっても賠償金を受け取ることが基本的にできなくなります。
根拠となる法律は民法第724条および第724条の2です。2020年4月1日に施行された改正民法により、交通事故の消滅時効は以下のようになっています。
【物損(車の修理代など)について】
損害および加害者を知った時から3年間です。通常は交通事故の発生日から起算されます。
【人身損害(けがの治療費、慰謝料、休業損害など)について】
人の生命または身体を害する不法行為であるため、損害および加害者を知った時から5年間とされています。ただし、後遺障害が残った場合、その後遺障害に関する損害賠償請求権の時効は、症状固定日(これ以上治療を続けても症状が改善しないと医師が判断した日)から5年間となります。また、死亡事故の場合は死亡日から5年間です。
交渉が長引いている間に時効が迫っていないか、事故日や症状固定日を改めて確認してください。長期間経過している場合は、自己判断をせず、弁護士に相談や依頼をするのが一番安心です。
1-2. 交渉の記録(いつ、誰と、何を話したか)は残っているか?
示談交渉において、「言った、言わない」の争いは解決を遅らせる原因となります。保険会社の担当者は一人で数十件以上の案件を同時に抱えていることが珍しくありません。そのため、口頭での約束や担当者の発言がうやむやにされるリスクが常に存在します。
これまでの交渉過程について、日時、担当者名、会話の内容、提出した書類の控えなどが正確に記録されているか確認してください。電話でのやり取りは場合によっては録音するか、通話直後にその内容を記したメモを作成し、可能であればメール等で相手方に送信して記録を残すと、食い違いを防げます。
ただし保険会社の担当者が言ったからといって、その後の裁判でその点が重視されて裁判が進むことは私の経験上はほとんどありません。あくまで、事故の状況、その後の治療などについて客観的証拠によって事実が認定されます。
1-3. 相手の保険会社が提示する金額の根拠は何か?
相手方の保険会社から示談金の提示があったものの、その金額に納得できずに交渉がストップしているケースは、私の経験上非常に多いです。交通事故の慰謝料などの算定には、以下の3つの基準が存在します。
【自賠責保険基準】
第一に「自賠責保険基準」です。これは自動車損害賠償保障法に基づく最低限の補償基準であり、金額は低く設定されています。
【任意保険基準】
第二に「任意保険基準」です。各保険会社が独自に定めている内部基準であり、基本的には非公開ですが、自賠責保険基準と同等か少し高い程度の金額にとどまることがほとんどです。
【弁護士基準(裁判所基準)】
第三に「弁護士基準(裁判所基準)」です。過去の裁判例に基づいて設定された基準であり、3つの基準の中で最も高額になるケースが多いです。
保険会社が提示してくる金額は、自社の支出を抑えるために任意保険基準で計算されたものです。提示された金額の根拠となる損害額の内訳書を取り寄せ、どの項目の評価が低いのかを分析することが、交渉を優位に進める第一歩となります。勝ち目のあるポイントや金額に絞って戦った方が、早期解決や満足いく結果につながります。
2. 交通事故でよくある示談交渉が進まない原因
交通事故の示談が進まないからといって、必ずしも誰かが対応を怠っているとは限りません。まずは、交通事故の示談に通常どの程度の期間がかかるのか、どのような点で争いになりやすいのかを確認しておきましょう。
2-1. そもそも示談期間はどのくらい必要?
交通事故の示談は、損害の全額が確定してからでなければ行うことができません。けがの治療中は、治療費が確定していないことから示談交渉を開始できないため、「示談が進まない」という誤解を生むことがあります。
物損事故のみの場合、車の修理見積もりが確定し、過失割合についての合意ができれば、事故から1カ月から3カ月程度で示談が成立することが一般的です。
しかし、人身事故の場合は異なります。むちうちなどのけがで通院する場合、治療期間として3カ月から半年程度かかります。治療が完了した時点、あるいは症状固定となった時点で初めて損害額が確定し、そこから示談交渉が始まります。
さらに、後遺障害が残った場合は、症状固定後に後遺障害等級認定の申請手続きを行う必要があり、この審査に1カ月から数カ月を要します。等級が認定されてから損害額の再計算を行い、交渉に入るため、事故発生から示談成立まで1年以上かかることも決して珍しくありません。
2-2. 合意・納得できない条件にはどんなものがある?
示談交渉が難航する主な原因は、損害の評価や責任の所在についての見解の相違です。
代表的な争点が過失割合です。交通事故では、駐車中に車に衝突されたなどの場合を除いて、加害者のみが一方的に100%悪いというケースはほとんどありません。動いている車同士の事故では、被害者にも過失が問われることがあります。
また、治療費の打ち切りも頻発するトラブルです。被害者はまだ痛みが残っており通院を続けたいにもかかわらず、保険会社が自社の基準でもう完治する時期だと判断し、治療費の支払いを一方的に打ち切ってくることがあります。この点は、最終的には医師の判断になるので、症状や改善状況、今後の治療方針について、医師とよく話し合ってください。
さらに、休業損害の算定や、後遺障害等級認定の結果に対する不服など、金銭的評価に直結する部分での条件の不一致も、交渉を長引かせる要因です。
3. 加害者側が原因で交通事故の示談交渉が進まない・長引くケース
示談交渉が停滞している場合、加害者本人や保険会社、加害者側の弁護士の対応が原因となっていることがあります。ここでは、加害者側に原因がある代表的なケースを解説します。
3-1. 加害者本人が原因の場合
加害者本人の不誠実な対応が原因となるケースです。例えば、加害者が自分が加入している任意保険会社に対して事故の報告を行わない場合、保険会社は被害者への対応を開始することができません。また、加害者が供述を覆し、事実関係を争い始めることもあります。
さらに、加害者が任意保険に加入しておらず、かつ本人に支払い能力がない場合もあります。自賠責保険の限度額を超える損害については加害者本人に直接請求するしかありませんが、連絡を無視されたり、自己破産を盾に取られたりすると、事実上交渉が完全にストップしてしまいます。
3-2. 加害者側の保険会社が原因の場合
保険会社の担当者の事情で交渉が遅延することもあります。担当者が抱える案件数が多すぎることによる対応遅れや、担当者の異動や退職に伴う引き継ぎの不備、体調不良などが考えられます。
また、社内の決裁手続きに時間がかかることがあります。
3-3. 加害者側の弁護士が原因の場合
被害者の主張が強硬であったり、損害額が高額になったりすると、加害者側の保険会社は自社の顧問弁護士に案件を引き継ぐことがあります。加害者側に弁護士が介入した場合、その弁護士は法的根拠に基づいて被害者側の請求内容を精査します。
弁護士は、被害者の医療記録を病院から取り寄せ、医学的な観点から、その治療は本当に必要だったのか、後遺障害は本当に事故が原因なのかといった分析を行います。これには膨大な時間がかかるため、交渉がストップしているように見える原因となります。
また、弁護士は裁判を見据えて証拠を固めるため、安易な譲歩はせず、結果として示談成立までの道のりが長くなります。
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4. 被害者側が原因で交通事故の示談交渉が進まない・長引くケース
示談交渉が長引く原因は、必ずしも加害者側にあるとは限りません。被害者本人や保険会社、依頼している弁護士の対応によって、交渉が停滞してしまうケースもあります。
4-1. 被害者本人が原因の場合
事故の被害に遭った怒りや悲しみから、被害者が法的に認められない過大な要求をしてしまうケースです。過去の裁判例から大きく逸脱した慰謝料を要求し続けると、保険会社は交渉不可能と判断し、連絡が遅れるようになるか、裁判手続きに移行せざるを得なくなります。
また、私の経験上、交通費などの一部の費用にこだわる人がいますが、数千円の争いよりも数十万円の違いが生じる慰謝料や過失割合などの重要な争点に絞って主張をした方が、結果的にメリットが大きい場合が多いです。一部の費用にこだわりすぎると、それだけ解決が長引きます。
4-2. 被害者側の保険会社が原因の場合
被害者自身にも過失がある事故の場合、一般的には被害者が加入している保険会社が示談交渉を行います。しかし、保険会社の担当者の交渉スキルが不足していたり、動きが遅かったりすることで交渉が長引くことがあります。
4-3. 被害者側の弁護士が原因の場合
被害者が弁護士に依頼しているにもかかわらず進まない場合、その弁護士の力量や業務姿勢に問題がある可能性があります。弁護士の業務分野は多岐にわたり、弁護士によって重点的に取り扱う分野は異なるので、「離婚や相続には強いが交通事故の医学的知識には乏しい」という弁護士もいます。
また、弁護士が抱えている案件数が多すぎて処理が追いついていないケースもあります。
5. 交通事故の示談交渉の流れ
【①事故発生と警察への届け出・病院での受診】
事故が発生したら、まず警察へ連絡し、必要に応じて人身事故として届け出ます。また、痛みや違和感が軽くても早めに病院を受診し、診断書やカルテを残しておくことが重要です。この初動対応が不十分だと、後の示談交渉で不利になることがあります。
【②治療の継続】
けがが完治するか、医師から症状固定と診断されるまで治療や通院を続けます。治療費や休業損害、慰謝料などの損害額はこの段階では確定していないため、原則として示談交渉は行いません。通院状況は慰謝料額にも影響するため、医師の指示に従って治療を継続することが大切です。
【③症状固定後に痛みが残った場合は、後遺障害等級認定の申請】
後遺症が残った場合は、後遺障害等級認定の申請を行います。自賠責損害調査事務所が診断書や検査結果などをもとに審査し、等級を認定します。認定結果によって賠償額が大きく変わるため、非常に重要な手続きです。
【④損害額の算定と示談案の提示】
治療終了または後遺障害等級認定後、損害額が確定します。その後、加害者側の保険会社が治療費や慰謝料、休業損害などを計算し、示談金の提示を行います。まずは提示内容や計算根拠を確認することが重要です。
【⑤示談交渉の開始】
提示された金額や過失割合に納得できない場合は、示談交渉を行います。双方が証拠や裁判例などを踏まえて主張を行い、合意できる条件を探っていきます。争点が大きい場合は、交渉が長期化することもあります。
【⑥示談書の作成】
示談条件について双方が合意すると、示談書(免責証書)が作成されます。示談成立後は原則として追加請求ができなくなるため、内容を十分に確認したうえで署名・捺印を行うことが重要です。
【⑦示談金の入金】
示談書を返送すると、保険会社による支払い手続きが行われます。通常は示談成立から1〜2週間程度で示談金が振り込まれ、交通事故に関する手続きは完了となります。
6. 交通事故の示談交渉が長引くことで生じるリスクとデメリット
示談交渉が長引くと、解決までに時間がかかるだけではありません。賠償金の受け取りの遅れや時効の問題など、被害者にとって大きな不利益が生じる可能性があります。
6-1. 損害賠償請求権が時効で消滅する
法律上の期限を1日でも過ぎてしまえば、加害者側が「時効を援用する(時効の制度を利用すると意思表示すること)」ことで、数千万円単位の賠償金であっても支払いを拒絶されてしまいます。
時効の完成を防ぐためには、裁判所を通じた手続きや、相手方への正式な催告等の法的措置を取らなければなりません。
6-2. 示談金の受け取りが遅れて経済的に困窮する
示談金は、示談が成立するまで原則として支払われません。事故によるけがで仕事を休職したり、退職せざるを得なくなったりした場合、収入が途絶える一方で、生活費や治療費の立て替え、通院のための交通費など支出は続きます。交渉が1年、2年と長引けば、経済的に困窮してしまうリスクが高まります。
なお、自賠責保険への被害者請求や仮渡金制度などを利用して、賠償金の一部を先行して受け取る方法はあります。
6-3. 弁護士費用や手間が増える可能性がある
当事者同士の話し合いで解決できない場合、最終的には裁判を検討することになるでしょう。裁判になれば解決までにさらに半年、場合によっては1年以上の期間が必要になるうえ、裁判所に納める印紙代や郵便切手代、そして弁護士に依頼するための着手金などの初期費用が追加で発生する可能性があります。
6-4. いつ終わるとも知れず精神的な負担が長期間続く
日常生活を送りながら、並行して事故の相手方ともめ続けることは、精神的ストレスをもたらします。弁護士に依頼して早期解決を図り、心理的な区切りをつけるためにも、適切な時期に適正な条件で示談を成立させることは非常に重要です。
7. 交通事故の示談交渉が進まない場合の対処法
示談交渉が進まない場合でも、原因に応じた対処法を取ることで解決につながる可能性があります。まずは何が交渉の障害になっているのかを整理したうえで、適切な対応を検討しましょう。
7-1. 過失割合や損害額でもめている場合
互いの主張が平行線をたどり、裁判を起こすほどの費用や時間はかけたくない場合、裁判外紛争解決手続き(ADR)の利用が有効です。代表的な機関として、公益財団法人交通事故紛争処理センターや日弁連交通事故相談センターがあります。
これらの機関では、弁護士などの専門家が中立的な立場で和解のあっせんを行ってくれます。交通事故紛争処理センターの利用は原則無料で、出された裁定に対して保険会社は拘束されるため、被害者にとって非常に有利かつ強力な解決手段となります。
ただし、後遺障害や過失割合について争いがある場合は、裁判をした方が早期解決につながるケースは多いです。
7-2. 加害者側に問題があるケース
加害者が無保険で連絡を無視する場合、内容証明郵便にて損害賠償請求の書面を送付する方法があります。それでも応じない場合は、最終的に裁判を起こすことになります。裁判で判決が出て初めて、相手の財産を差し押さえることができます。私の経験上、ほとんどのケースで差し押さえで相手の財産から一定額を回収できています。
ただし、相手に本当に財産がない場合もあるため、ご自身が加入している自動車保険の無保険車傷害保険や人身傷害補償保険を使って、補償を受けられないか約款を確認することが先決です。
7-3. 被害者側に問題があるケース
請求内容が法律上過大になっていないか、冷静に振り返る必要があります。弁護士への相談で、専門家の立場からの客観的な見立てを聞いてみてください。交通事故の損害賠償はマイナスをゼロに戻すものであり、事故を契機にプラスを得るものではありません。
相場観を専門家である弁護士に聞いてみることで、自分の主張が過大ではないかを確認することができます。
8. 交通事故の示談交渉が進まないときに弁護士に依頼するメリット
示談交渉が長引いている場合や、保険会社との交渉に不安がある場合は、弁護士への依頼も有力な選択肢です。ここでは、交通事故を弁護士に依頼する主なメリットを紹介します。
8-1. 相手がごねてきたり、不適切な条件を出してきたりしにくくなる
一般の方に対しては高圧的な態度を取ったり、専門用語を並べてけむに巻こうとしたりする保険会社の担当者も、相手が法律の専門家である弁護士となれば話は変わります。弁護士は裁判を提起することをいとわないので、根拠のない減額を行うことが難しくなります。
8-2. 弁護士基準での請求により、慰謝料が増額しやすくなる
弁護士が交渉にあたる最大のメリットは、賠償金の計算基準を「任意保険基準」から最も高額な「弁護士基準」へと引き上げることができる点にあります。
一般の方が「弁護士基準で払ってください」と主張しても、保険会社は拒否します。しかし、弁護士が代理人として交渉することで、裁判を起こさずとも、弁護士基準またはそれに極めて近い水準での示談を引き出すことが可能になります。結果として、弁護士費用を差し引いても、被害者の手元に残る金額が大幅に増額するケースが多いです。
8-3. 保険会社とのやり取りの負担を軽減できる
弁護士は相手方の保険会社に対して受任通知(弁護士が代理人として交渉を担当することを知らせる通知)を送付します。これにより、すべての連絡窓口は弁護士事務所に一本化されます。
本人は保険会社からの連絡に対応しなくてもよくなり、煩雑な手続きもすべて弁護士に任せることができるため、被害者は治療に専念できます。
9. 交通事故を依頼すべき弁護士の選び方
交通事故の示談交渉を弁護士に依頼する場合は、誰に依頼しても結果が同じとは限りません。交通事故の経験や対応体制によって解決までのスピードや獲得できる賠償額が変わることもあるため、依頼前に確認すべきポイントを押さえておきましょう。
9-1. 交通事故の解決実績が十分ある
交通事故の適切な解決には、法律の知識だけでなく、ある程度の医学的知識や、保険制度に関する理解が不可欠です。事務所のウェブサイト等を確認し、交通事故の解決事例が豊富に掲載されているかなどを確認してください。
9-2. 費用体系が明確である
弁護士に依頼する際の不安要素である費用について、明確に説明してくれる事務所を選びましょう。
自身や家族の自動車保険に弁護士費用特約がある場合、原則として300万円までの弁護士費用が保険から支払われるため、自己負担実質ゼロで依頼できるケースがほとんどです。この特約を利用しても等級は下がらず翌年の保険料は上がりません。
なお、特約がない場合は、契約前に弁護士費用の見積もりを提示してくれるかを弁護士に確認してください。
9-3. 事務スタッフも含めスピーディーに対応してくれる
最初の問い合わせ時の電話対応の迅速さや丁寧さも、その事務所の業務体制を測る指標になります。
交通事故の示談交渉では、保険会社とのやり取りや資料収集などを迅速に進めることが重要です。弁護士だけでなく事務スタッフも含めて連携が取れている事務所であれば、手続きをスムーズに進めやすく、依頼後も安心して任せられるでしょう。
9-4. コミュニケーションが取りやすい(説明が明瞭・聞きやすい・信頼できる)
示談交渉から解決までは、数カ月から長いと年単位の付き合いになります。専門用語を噛み砕いて分かりやすく説明してくれるか、親身になって聞いてくれるか、信頼関係を築けるかが最も重要です。
また、有利な見通しだけでなく、裁判になった場合のリスクやマイナスの情報も正直に伝えてくれる弁護士は、実務家として信頼できると言えます。
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10. 「交通事故で弁護士の示談が進まない」ことに関してよくある質問
Q. 示談交渉が長引いている場合、どのくらいなら待つべき?
長引いている理由にもよります。こちらがやるべきことをやっているのであれば、1カ月を経過しても相手や保険会社からの返答がないなら、督促すべきでしょう。
Q. 保険会社から連絡が来ない場合はどう対応すればいい?
保険会社に回答時期のめどを確認しましょう。のらりくらりと回答をしないようであれば弁護士に依頼することも検討してください。
Q. 示談交渉中に治療を終了しても問題ない?
示談交渉をしている時点ですでに治療が終わっているのが原則ですが、状況によっては、示談交渉中に治療が継続していることもあります。その際、治療の終了は医師が決めることなので、示談交渉中に治療を終了しても特に問題はありません。
Q. 自分で交渉を続けるのと弁護士に依頼するのはどちらがよい?弁護士に依頼しても必ず裁判になるわけではない?
弁護士特約がついている場合、弁護士に依頼しても本人の費用の手出しはないので、積極的に依頼を検討しましょう。弁護士がつくかどうかによって、保険会社の対応が変わってくることは事実です。
また、弁護士に依頼したら裁判になるというわけではありません。誰だって裁判はできるだけ避けたいので、その前の交渉段階で解決できるように尽力します。
11. まとめ 交通事故の示談が進まないときは原因を見極めて早めに対処すべき
交通事故の示談が進まない原因は、過失割合や慰謝料額に関する争い、後遺障害等級認定の結果待ち、保険会社や加害者側の対応遅れなどさまざまです。また、被害者側の主張が過大であることや、交渉の進め方に問題があるケースもあります。
示談が長引くと、時効によって請求権を失うリスクや、示談金の受け取りが遅れる経済的負担、精神的ストレスの増大につながります。交渉が停滞している場合は、その原因を正確に把握したうえで、ADRや裁判、弁護士への相談・依頼を検討し、早期かつ適正な解決を目指しましょう。
(記事は2026年9月1日時点の情報に基づいています)
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