依頼者様は、バイクで走行中、センターラインオーバーのトラックと正面衝突しました。衝突時の衝撃は極めて大きく、現場で一時意識不明の状態となり、救急搬送後も長期間の入院加療を余儀なくされました。幸い一命は取り留めたものの、骨盤骨折のほか、直腸機能障害をはじめとする深刻な後遺症が残存。
症状固定後、当事務所で被害者請求を行い、後遺障害等級は4級と認定されました。 本件で問題となったのは、依頼者様が事故当時、開業準備中で「無職」だった点です。保険会社からは「無職である以上、休業損害も逸失利益も発生していない」との立場が示唆されており、この立場のままでは本来得られるはずの巨額の賠償を取りこぼすリスクがありました。また、将来の介護ベッドの買換費用や継続的な治療費・介護費用の確保も大きな課題でした。ご依頼後は、まず将来発生する各種費用を網羅的に洗い出し、医療文献や介護用品の市場価格データを根拠に積算しました。介護ベッドの将来買換費用、長期間にわたる通院治療費、自宅介護に要する人的費用などを、可能な限り客観的根拠とともに主張。保険会社の当初想定を大きく上回る水準の支払いを引き出すことに成功しました。 最大の争点となった「無職の逸失利益」については、事故当時のご依頼者がまだ若年で就労意欲を有していたこと、開業準備という具体的な就労準備行為を行っていたこと、事故さえなければ近い将来確実に収入を得る蓋然性が高かったことを丹念に立証しました。その結果、賃金センサスの平均賃金を基礎収入として、休業損害610万円、後遺障害逸失利益3,160万円が認められました。 さらに、本件は訴訟に移行した場合に、遅延損害金および弁護士費用相当損害金として相当な金額が上乗せされる蓋然性が高い事案でした。この点を交渉の中で強く指摘し、交渉段階でありながら調整金1,000万円の追加支払を引き出しました。最終的に、後遺障害慰謝料1,670万円や将来治療費700万円なども含め、総額7,613万円という解決に至りました。 事故当時無職であっても、労働意欲と就労の蓋然性があれば逸失利益は十分に認められます。重傷事案では、損害項目の見落としと金額算定の精度が賠償総額を大きく左右するため、早期の弁護士相談が極めて重要です。
※事例の内容はご相談当時の状況や条件等によります。
交通事故と一口に言っても、むちうちや打撲などの軽いケガから、死亡や重い後遺障害を伴う重大な事故まで、その深刻さは様々です。弁護士法人静岡城南法律事務所は、交通事故の被害者側に注力する法律事 ...続きを読む