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交通事故のけが 請求できる慰謝料や賠償金は? 治療の注意点を解説

更新日: / 公開日:
交通事故でけがをした場合、治療に専念するためにも適正な金額の補償を受けることが大切です(c)Getty Images
交通事故の被害者になると、けがの痛みや入通院のために生活や仕事に支障が出るだけでなく、家族にも迷惑をかけてしまうと不安になるはずです。「自分はいくらの賠償を得られるのか?」についても気がかりでしょう。 交通事故でけがを負った場合、治療費や休業損害、逸失利益、慰謝料などの賠償金を加害者に請求できます。これらの賠償金には3つの算定基準があり、弁護士が用いる「裁判所基準(弁護士基準)」が最も高い金額を算出できます。賠償金請求を被害者自身が行うことは難しいため、ストレスなく高額の賠償金を獲得するためには、早い段階で弁護士に相談することが大切です。 交通事故におけるけがの種類や請求できる賠償金の種類、適正な賠償金を受け取るコツ、治療を受ける際の注意点について、弁護士が解説します。

目 次

1. 交通事故でけがをしたときに請求できる賠償金

1-1. 積極損害|事故により支払う必要が生じた費用

1-2. 消極損害|事故により得られなくなった利益

1-3. 慰謝料|事故により受けた身体的、または精神的な苦痛に対する賠償

1-4. 【重要】賠償金の3つの「計算基準」を知っておこう

2. 交通事故で負いやすいけがの種類

2-1. すり傷や切り傷

2-2. むち打ち 

2-3. 打撲やねん挫

2-4. 骨折や脱臼

2-5. じん帯損傷

2-6. 脳挫傷

3. 【油断禁物】交通事故の直後は「けがはない」「軽傷だ」と思っていても、あとから痛みが出たらどうすべき?

4. 交通事故のけがを負ったあと、損害賠償を受け取るまでの流れ

4-1. 【STEP1】事故直後の対応を行う

4-2. 【STEP2】医療機関を受診し、治療を受ける

4-3. 【STEP3】後遺障害等級の申請をする

4-4. 【STEP4】示談交渉をする

4-5. 【STEP5】交通事故ADRまたは訴訟

4-6. 【STEP6】損害賠償の受け取り 

5. 賠償金を減らさない! 交通事故のけがについて治療を受ける際のポイント

5-1. 事故当日、遅くとも事故後2~3日以内には医療機関を受診する

5-2. 自分の判断で通院をやめず、医師の指示に従って治療を続ける

5-3. 保険会社から治療費の打ち切りを打診されても、安易に応じない

5-4. 整骨院や接骨院ではなく、まずは医師の診察を受ける

6. けがの治療が続いているのに、保険会社に治療費を打ち切られたときの対処法

7. けがの治療を続けても症状が完治しない「後遺障害」とは? 等級認定の重要性 

8. 交通事故の損害賠償請求を弁護士に依頼するメリット

8-1. 損害を漏れなく把握できる

8-2. 弁護士基準で損害額を計算し、請求してもらえる

8-3. 適切な過失割合がわかる

8-4. 示談交渉や交通事故ADR、訴訟などの手続きを代行してもらえる

8-5. 後遺障害等級認定の申請もサポートしてもらえる

8-6. 加害者本人や加害者側の保険担当者と話す労力やストレスが軽減される

9. 交通事故によるけがに関してよくある質問

10. まとめ 交通事故で負ったけがの賠償金を請求したい場合は弁護士に相談を

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1. 交通事故でけがをしたときに請求できる賠償金

交通事故でけがをしたときに請求できる賠償金は、大きく「積極損害」「消極損害」「慰謝料」の3つに分けられます。

1-1. 積極損害|事故により支払う必要が生じた費用

積極損害とは、交通事故によって支払う必要が生じた費用を言います。具体的には、治療費や入通院交通費、入院雑費などが挙げられます。

なお、病院ではなく整骨院に通いたい場合には施術費の取り扱いに注意が必要です。整骨院では、医師による医療行為を受けられません。そのため、加害者側の保険会社から「整骨院での施術は治療行為ではないから、その分の費用は支払わない」と言われるケースがあります。

したがって、整骨院に通いたいのであれば、まずは医師の診察を受けたうえで、整骨院に通う必要があるかどうかを判断してもらうことが重要です。

被害者自身では、保険会社に治療費をどこまで支払ってもらえるかを判断できない場合もあるでしょう。判断に迷う場合には、弁護士に相談することをお勧めします。

1-2. 消極損害|事故により得られなくなった利益

消極損害とは、交通事故が原因で得られなくなった利益を言い、代表的なものに「休業損害」や「逸失利益」があります。

【休業損害】
休業損害とは、交通事故のけがで会社を休まなければならなくなり、収入が減少したときに請求できるものです。主婦や主夫でも、交通事故によってできなくなった家事や育児を金銭的に算定して請求できます

会社員が休業損害を請求する際には、勤務先に作成してもらった「休業損害証明書」を加害者側の保険会社に提出します。自営業者の場合には、これまでの月々の収入を証明することができる資料や実際に休んだ日数などを記録し、資料を作成したうえで保険会社に請求する必要があります。

いずれにせよ、休業損害を請求した経験のない人が資料を集めて保険会社に請求することは、簡単ではありません。被害者自身での手続きが難しいときは、弁護士に依頼できます。

【逸失利益】
逸失利益とは、事故がなければ将来得られたはずの収入を言います。たとえば、腕を動かせなくなった場合、仕事の効率が落ちるだけでなく、仕事そのものができなくなるかもしれません。このような場合、加害者に対して逸失利益を請求できます。

休業損害が入通院中の収入の減少分に対して支払われるものである一方、逸失利益は入通院終了後の減収分に対して支払われるものです。

1-3. 慰謝料|事故により受けた身体的、または精神的な苦痛に対する賠償

慰謝料とは、交通事故によって受けた身体的、または精神的な苦痛に対する賠償金です。

事故のけがで入通院をした場合は、入通院慰謝料を請求できます。入通院を終えたあとも後遺障害が残る場合は、後遺障害等級認定の申請をするなどして、後遺障害慰謝料を請求できます。後遺障害慰謝料について、詳細は後述します。

1-4. 【重要】賠償金の3つの「計算基準」を知っておこう

交通事故の賠償金を算定する基準には、「自賠責基準」「任意保険基準」「裁判所基準(弁護士基準)」があります。

【自賠責基準】
強制加入保険である自賠責保険が定めている基準です。最低限の保障をするための支払基準であるため、ほかの基準よりも算定される賠償額は低くなります。

【任意保険基準】
任意保険会社が独自に設定するものであり、保険会社によって基準が異なります。補償水準は自賠責基準に近く、弁護士基準より低いケースが一般的です。

【弁護士基準】
弁護士が賠償金を算定し、請求する際の基準です。主に過去の裁判例に基づいており、3つの基準のなかで最も高額になりやすいです。

一般的に保険会社は任意保険基準に従って賠償額を提示するケースが多いため、弁護士に依頼して弁護士基準をもとに交渉してもらうほうが被害者に有利と言えます。

交通事故時の賠償金の3つの算定基準を図解。過去の裁判例に基づいた弁護士基準で交渉したほうが被害者には有利と言える
交通事故時の賠償金の3つの算定基準を図解。過去の裁判例に基づいた弁護士基準で交渉したほうが被害者には有利と言える

2. 交通事故で負いやすいけがの種類

交通事故に遭った場合に負いやすいけがとして、主に次のものが挙げられます。

2-1. すり傷や切り傷

皮膚がすり切れた状態をすり傷、切れた状態を切り傷と言います。交通事故によるけがのなかでは軽傷と言える部類です。

2-2. むち打ち 

むち打ちは首や腰に外的な力が加わったために神経に傷がつき、痛みやしびれが生じるもので、交通事故の症状として最も多いです。事故直後は痛みを感じなくとも、数日経ってから自覚症状が表れるケースもあります。少しでも痛みや違和感があれば、まずは整形外科を受診しておくことをお勧めします。仕事も休めるならば無理せず治療に専念しましょう。

初回の診断書に「全治2週間」などと書かれても、実際には2週間で治らないケースも少なくありません。数カ月から半年、症状によっては8カ月から1年程度の通院が必要となる場合もあります。

2-3. 打撲やねん挫

打撲やねん挫だと思っていたら、実は骨折や腱板損傷などの重傷だと判明するケースもあるため、事故に遭った場合は画像検査をきちんと受けることをお勧めします。

2-4. 骨折や脱臼

外的な力が加わったために骨にひびが入ったり、折れたり、砕けたりした状態を骨折と言います。一方、関節の骨と骨が本来の位置からずれてしまった状態を脱臼と言います。

2-5. じん帯損傷

打撲だと思っていた傷がなかなか治らないためMRIを撮ってみたら、じん帯損傷が発覚したというケースがよくあります。初回受診で打撲やねん挫と診断されても、違和感があったら再診を受けるか別の病院にも相談し、早めに精密検査を受ける必要があります。事故後1、2カ月経ってからじん帯損傷がわかると、事故とけがとの因果関係を証明しにくくなる可能性があるためです。

2-6. 脳挫傷

脳挫傷はかなりの重傷であり、高次脳機能障害につながるリスクのあるけがです。打撲や骨折などのけがと違い、脳外科の受診が必要となります。家族は入院や転院、リハビリ対応に追われるため、賠償請求の手続きについては弁護士に依頼し、少しでも負担を減らすのが望ましいです。

3. 【油断禁物】交通事故の直後は「けがはない」「軽傷だ」と思っていても、あとから痛みが出たらどうすべき?

交通事故後に一定の時間が経っていても、痛みが出た場合はすぐに医療機関を受診し、治療を始めてください。また、医師に診断書を発行してもらいましょう。「事故による受傷である」ことを明記してもらえると、よりよいです。

場合によっては、その診断書を警察署へ持参して物損事故から人身事故への切り替えを申請することも必要です。人身事故でなくとも保険会社が支払いをしてくれるケースは多いものの、期間が空いてしまったケースでは、人身事故に切り替えることで長期の治療が必要である事実を示せます。

4. 交通事故のけがを負ったあと、損害賠償を受け取るまでの流れ

交通事故でけがをした場合の対応と損害賠償請求手続きの流れは次のとおりです。

交通事故時の保険金請求の流れを図解。示談交渉がまとまらない場合は、「交通事故ADR(裁判外紛争解決手続)」や民事訴訟によって解決をめざす
交通事故時の保険金請求の流れを図解。示談交渉がまとまらない場合は、「交通事故ADR(裁判外紛争解決手続)」や民事訴訟によって解決をめざす

4-1. 【STEP1】事故直後の対応を行う

事故が発生した場合、以下の対応を行う必要があります。

  • 負傷者の救護

  • 危険防止の措置

  • 警察官への報告

  • 相手の氏名や住所、連絡先、保険会社などの確認

  • 証拠の確保

  • 自分の保険会社への連絡

4-2. 【STEP2】医療機関を受診し、治療を受ける

事故後は自覚症状がなくとも、まずは本当に異常がないかの確認のためにも医療機関を受診しましょう。その後は、医師から完治または症状固定の指示を受けるまで治療を継続してください。症状固定とは、これ以上治療を続けても症状の改善が見られない状態を言います。

4-3. 【STEP3】後遺障害等級の申請をする

症状固定後も後遺障害が残った場合は、自賠責保険に後遺障害等級認定の申請をすることをお勧めします。後遺障害等級が認定されるかどうかによって、慰謝料や逸失利益の額が大きく変わるためです。また、認定される等級によっても、支払い金額に差があります。

等級認定の申請方法には、相手の保険会社経由で申請する「事前認定」と、被害者が自ら申請する「被害者請求」の2種類があります。弁護士がつくケースでは被害者請求を選択し、弁護士が手続きを代理するケースが多いです。被害者請求のほうが手間はかかるものの、納得のいくかたちで申請できる可能性が高まります。

4-4. 【STEP4】示談交渉をする

示談交渉では、加害者側の保険会社または加害者本人との話し合いを行い、最終的な賠償額を決めます。相手の保険会社は、任意保険基準や自賠責基準に基づいた低い賠償額を提示してくる可能性があります。提示に対してすぐに同意するのではなく、弁護士に相談するなどしてください

4-5. 【STEP5】交通事故ADRまたは訴訟

示談交渉がまとまらないときは、交通事故ADRと呼ばれる裁判外紛争解決手続や、民事訴訟(裁判)で決着をつける必要があります。

交通事故ADRは、公益財団法人交通事故紛争処理センターや公益財団法人日弁連交通事故相談センターといった第三者が間に入って協議解決することを目的としており、数回で終わる点にメリットがあります。しかし、論点が多い場合や、協議でまとまりそうにないときは訴訟を行う必要があります。

4-6. 【STEP6】損害賠償の受け取り 

示談交渉や交通事故ADR、訴訟の結果に応じて、賠償金を受け取ります。交渉や交通事故ADRは治療終了直後や数カ月後に解決するケースが多く、民事訴訟は解決までに数カ月から数年かかるのが一般的です。

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5. 賠償金を減らさない! 交通事故のけがについて治療を受ける際のポイント

交通事故でけがを負った場合、治療を受けるタイミングや場所によって賠償金額に差が出る可能性があります。治療時には次の4点に注意しましょう。

  • 事故当日、遅くとも事故後2~3日以内には医療機関を受診する

  • 自分の判断で通院をやめず、医師の指示に従って治療を続ける

  • 保険会社から治療費の打ち切りを打診されても、安易に応じない

  • 整骨院や接骨院ではなく、医師の診察を受ける

5-1. 事故当日、遅くとも事故後2~3日以内には医療機関を受診する

事故直後には自覚症状がなくても、見えないところでけがをしている可能性があります。交通事故に遭った場合は、間を空けずに医療機関を受診したほうがよいでしょう。治療開始が遅れると、事故とけがとの因果関係を疑われる可能性があり、損害賠償請求が認められなくなるリスクが高まります。

5-2. 自分の判断で通院をやめず、医師の指示に従って治療を続ける

自己判断で治療をやめると、けがが治りにくくなるだけでなく、入通院慰謝料が少なくなったり、けがや後遺症と事故の因果関係が認められにくくなったりするリスクがあります。医師の指示に従って、適切な頻度で治療を続けることが重要です。

5-3. 保険会社から治療費の打ち切りを打診されても、安易に応じない

治療の途中で加害者側の保険会社から「治療費の支払いを打ち切る」と打診されるケースがあります。しかし、治療が必要な期間を決めるのは医師であり、保険会社ではありません。治療費の打ち切りを打診されても、すぐに受け入れることなく、医師や弁護士に相談しましょう。

5-4. 整骨院や接骨院ではなく、まずは医師の診察を受ける

まずは整形外科などの医療機関(病院・クリニック)で治療を受けることを重視してください。整骨院や接骨院での治療は医学的な必要性が認められず、治療費などの損害賠償を請求できない可能性があるため注意が必要です。整体や、はり灸の施術費用を加害者に負担してもらうには、事前に入念な話し合いが必要です。

6. けがの治療が続いているのに、保険会社に治療費を打ち切られたときの対処法

けがの治療途中で加害者側の保険会社に治療費の支払いを打ち切られた場合、完治または症状固定に至っていなければ健康保険を使って治療を続ける選択肢が考えられます。業務中や通勤中の交通事故である場合には、労働災害として労災保険を利用できます。その場合、あとで相手の保険会社に自己負担分の支払いを請求できる可能性があります。

すでに完治または症状固定の診断を受けているのであれば、治療費の打ち切りはやむを得ません。いずれにしても、その後の対応について弁護士に相談しましょう。

7. けがの治療を続けても症状が完治しない「後遺障害」とは? 等級認定の重要性 

入通院中の苦痛や休業による減収分については慰謝料や休業損害が支払われるのに対し、治療が終われば原則として何も賠償はありません。

しかし、治療が終わっても身体の痛みや機能障害が継続するケースがあります。その継続症状を後遺障害と呼び、重さによって1級から14級までの等級が設けられています。1級が最も重く、14級が最も軽い等級です。14級に認定されるだけでも、治療終了後の賠償として後遺障害慰謝料と逸失利益を請求できるため、何も認定がない場合とは賠償金額が大きく変わります。あえてデメリットを挙げるならば、認定審査のために3カ月から4カ月ほど要するため、解決が遅くなる点です。

等級に応じた後遺障害慰謝料の目安額は、下表のとおりです。

【弁護士基準に基づく後遺障害等級別の後遺障害慰謝料】

後遺障害等級

後遺障害慰謝料基準

後遺障害等級

後遺障害慰謝料基準

第1級

2800万円

第8級

830万円

第2級

2370万円

第9級

690万円

第3級

1990万円

第10級

550万円

第4級

1670万円

第11級

420万円

第5級

1400万円

第12級

290万円

第6級

1180万円

第13級

180万円

第7級

1000万円

第14級

110万円

また、逸失利益とは、後遺障害がなければ得られたであろう収入などの利益のことです。「仕事の収入に対し一定の割合の支障が生じたもの」として計算します。この割合を「労働能力喪失率」と言います。労働能力喪失率を何%とするかは、後遺障害等級、つまり後遺障害の重さに左右されます。

8. 交通事故の損害賠償請求を弁護士に依頼するメリット

弁護士に交通事故の損害賠償請求を依頼すると、次の6つのメリットを期待できます。特に自分が加入する保険に「弁護士特約」がついている場合、費用負担ゼロまたは少ない費用で依頼できるため、まずは相談してみましょう。

  • 損害を漏れなく把握できる

  • 弁護士基準で損害額を計算し、請求してもらえる

  • 適切な過失割合がわかる

  • 示談交渉や交通事故ADR、訴訟などの手続きを代行してもらえる

  • 後遺障害等級認定の申請もサポートしてもらえる

  • 加害者本人や加害者側の保険担当者と話す労力やストレスが軽減される

8-1. 損害を漏れなく把握できる

交通事故でけがを負った場合の損害は、治療費や休業損害、逸失利益、慰謝料と多岐にわたります。弁護士に損害賠償請求を依頼することで、これらの項目を漏れなく請求できます。

8-2. 弁護士基準で損害額を計算し、請求してもらえる

賠償金の算定に使われる「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士基準」のうち、弁護士基準によって算出される賠償額が最も高くなります。弁護士に依頼すれば弁護士基準で賠償金額を計算してもらえるため、被害者自身で請求するよりも高額な賠償金を得られる可能性が高まります。

弁護士は裁判例に基づく弁護士基準で交渉するので、賠償額の増加を期待できる
弁護士は裁判例に基づく弁護士基準で交渉するので、賠償額の増加を期待できる

8-3. 適切な過失割合がわかる

交通事故における双方の責任の割合を「過失割合」と言い、被害者にも過失があると認められる場合、賠償金額が減らされる可能性があります。弁護士は必要な証拠を収集して適切な過失割合を主張し、それに基づいて賠償金を請求できます。

8-4. 示談交渉や交通事故ADR、訴訟などの手続きを代行してもらえる

弁護士に依頼すれば、弁護士が対応した案件や過去の裁判例などに基づき、交渉を有利かつスムーズに進めてくれます。また、保険会社との示談交渉だけでなく、交通事故ADRや民事訴訟などの複雑な手続きを代行してもらえます。

8-5. 後遺障害等級認定の申請もサポートしてもらえる

治療終了後も症状が残った場合、後遺障害等級認定を申請する必要があります。納得のいくかたちで申請をするために「被害者請求」を選択する場合、被害者自身が収集すべき書類は多岐にわたります。弁護士に依頼することで、後遺障害等級認定のための複雑な手続きをサポートしてもらえます。

8-6. 加害者本人や加害者側の保険担当者と話す労力やストレスが軽減される

加害者本人または加害者側の保険会社との交渉を被害者自身が進めるには心身ともに大きな負担がかかります。弁護士に依頼すれば、被害者の代理人として交渉してくれるため、これら労力やストレスが軽減されると期待できます。

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9. 交通事故によるけがに関してよくある質問

Q. 交通事故によるけがが軽くても、治療費や入通院慰謝料はもらえる?

けがが軽くても、治療費や入通院慰謝料を請求できます。治療費は実費、入通院慰謝料は通院期間に応じた額を請求可能です。たとえば、むち打ちで入院がなくとも、3カ月通院すれば、弁護士基準の慰謝料は53万円が相場です。

Q. 交通事故で同乗者もけがをしたら、治療費や入通院慰謝料を請求できる?

同乗者の治療費や入通院慰謝料も請求できます。運転手に過失があっても、同乗者は過失なしで満額の入通院慰謝料を受け取れる例も多いです。

Q. けがの診断書を警察に提出する必要はある?

人身事故として届け出る場合や、人身事故に切り替える場合には、けがの診断書が必要です。一般的には人身事故にすることをお勧めしますが、免許点数や手続きが不安な場合は弁護士に相談しましょう。

10. まとめ 交通事故で負ったけがの賠償金を請求したい場合は弁護士に相談を

交通事故で負ったけがに対する賠償金は幅広く、治療費のほか、休業損害や逸失利益、慰謝料などを加害者に請求できます。弁護士に依頼して、最も高い支払い基準である「弁護士基準」で請求をすれば、予想以上の賠償金額を受け取れるケースがよくあります。

特に後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益は、後遺障害等級認定を受けることで請求できる金額が変わります。弁護士に依頼することで、後遺障害等級認定の申請サポートも受けられ、適正な等級が認定される可能性が高まります。

示談交渉などを被害者自身で進めるには、たくさんの負担がかかります。負担を大きく軽減しながら適正な賠償を得るために、まずは医療機関を受診したうえで、弁護士に相談しましょう。

(記事は2026年6月1日時点の情報に基づいています)

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この記事を書いた人

赤井耕多(弁護士)

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千葉県弁護士会所属、登録番号54614。損をしない、ベストな解決のために過失割合や慰謝料計算の最適解を見つけることが好きであり、「依頼者の人生にとって、今この局面で何が最善か」を常に考える。交通事故のほか、介護施設での事故など、依頼者一人ひとりの事情に寄り添った実践的なリーガルサポートを行っている。事務所には、離婚の案件を得意とする弁護士も在籍し、人生のリスタートや再起のきっかけとなる解決を事務所全体でサポート。法政大学法学部、学習院大学法務研究科卒業。
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